顧客満足

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考え方・体制

LIXILは、顧客満足を追求することを重要課題の一つに位置付けています。エンドユーザーである一般のお客さまと、施工を行う工務店などプロユーザーの両方の目線に立ち、あらゆるお客さまに住生活のすべての場面で素晴らしい体験をしていただけるよう努めています。

顧客満足の向上には、お客さまに寄り添った商品やサービスの開発・提供およびコミュニケーションが不可欠です。国内では、国際的に信頼性の高い指標であるNPS®を用いて顧客ロイヤルティを測定し、マーケティング部門と事業部門の連携のもと、顧客データの分析やお客さまの声に基づく継続的な商品やサービスの改善につなげています。

※NPS®(ネット・プロモーター・スコア):自社のサービスや商品を親しい友人や家族に勧めたいと思う度合いを11段階で問うことで、顧客ロイヤルティを測る指標

お客さま満足への取り組み(別画面が開きます) >

顧客生涯価値の向上に向けて

エンドユーザーの潜在ニーズを満たす体験を提供し続けることで、LIXILは顧客ロイヤルティを高め、顧客生涯価値を最大化することを目指しています。

お客さまの声を中心に据えたカスタマーセントリックな仕組みを強化するため、マーケティング部門では、様々な顧客情報データベースの一元化を推進しています。

お客さま相談センターや修理センターなどに寄せられるお問い合わせは、月間約25万件に上ります。各窓口ではお客さまに寄り添い、困りごとを的確に捉え、担当部門に迅速につなぐことで応対時間を短縮し、顧客満足の向上、および窓口の生産性向上につなげています。

さらに、各種お問い合わせデータはCRM(顧客管理)システムで管理するとともに、EC上の購買履歴を管理するECシステムなどと連携させています。様々な顧客情報を顧客基本情報データベース「My LIXIL」に集約することで、販売促進にも活かしています。

※顧客生涯価値:企業と顧客が最初に接点を持ってからその関係が終了するまでに、企業が得られる利益のこと。LIXILの場合、新築・追加工事・修理・リフォームなどあらゆる段階において、継続的にその商品・サービスを利用してもらうことを指す

カスタマーセントリックな仕組みの構築

カスタマーセントリックな仕組みの構築

NPS®を通じた顧客ロイヤルティの継続的改善

国内では、エンドユーザーの継続利用意向の度合いを測る指標の一つとして、世界各国の顧客志向を重視する企業で採用され、信頼性の高いNPS®を導入しています。アンケート調査を通じてNPS®を計測するとともに、蓄積した回答データに基づくカスタマーエクスペリエンス分析を行っています。

アンケート調査は、お客さま相談センターなどへ携帯電話を介してお問い合わせいただいた方や、修理依頼いただいた方、またショールームを訪れた方などを対象に実施しています。

調査で得られたお客さまからのフィードバックについては、ダッシュボード形式で瞬時に見られるようにすることで迅速なアクションを促し、応対品質と顧客満足の向上につなげています。例えば、依頼時に修理費用に対する不安があるという声に対し、商品と故障個所から想定される概算金額をウェブサイトに掲載するなど、インターネット上の修理に関するご案内を改善しました。こうした改善策は、お問い合わせ件数の減少にもつながっています。

お問い合わせ件数・応対率

お問い合わせ件数・応対率

顧客満足を高めるための従業員研修

LIXILでは、定期的かつ継続的に様々な研修を実施し、お客さまに寄り添った接客ができる従業員の育成に努めています。

国内では、顧客満足に関わる担当部門の導入研修を実施しています。具体的には、担当部門の従業員が新商品に関して開発担当者から直接説明を受け、実際の商品・部品の確認を行うなど、お客さまと同じ目線で応対できるスキルの習得を図っています。

また、コールセンターで働くオペレーターに対しては、お客さまの気持ちをくみ取った応対ができるよう、グループ研修や個別研修を行っています。併せて、年に1回エンゲージメントサーベイを行い、その結果を受けて施策を策定・実行することで、従業員の満足度を向上させ、顧客満足の向上につなげています。

商品知識研修でドア商品について学ぶ従業員の様子

商品知識研修でドア商品について学ぶ従業員の様子

浴室の施工研修の様子

浴室の施工研修の様子

また、オンライン学習プラットフォームの構築や教材のデジタル化を進めた結果、研修の開催頻度や参加者数が増え、従業員からは「研修の質の向上につながった」といった声が寄せられています。

リクシルオーナーズクラブ

国内ではエンドユーザーのお客さまを対象に、購入いただいた商品を、長く快適に、安全に使用いただくための情報やサービスを提供する登録制の「リクシルオーナーズクラブ」を開設しています。

5年または10年の「長期保証サービス」にご加入のお客さまのうち、98%に安心、93%に満足と評価いただいているほか、「故障による買い替えの不安から解放された」「ちょっとした不具合でも修理の依頼がしやすいため気持ちがラクに」といった声も寄せられるなど、同サービスが顧客満足の向上につながっています。さらに、長期にわたって商品を使い続けていただくことで、廃棄物削減や資源の有効活用という側面から、環境負荷低減にも貢献しています。

また、リクシルオーナーズクラブは、社会へのインパクトの拡大に向けてお客さまとともに取り組む場にもなっています。例えば、お客さまにグローバルな衛生課題の解決のための寄付や啓発活動に参加いただく機会を提供しています。2021年3月期から2024年3月期にかけては、会員に登録すると、お一人につき10円をLIXILと国際連合児童基金(ユニセフ)のグローバルパートナーシップ「MAKE A SPLASH!」に寄付する「MAKE A SPLASH! with リクシルオーナーズクラブ」を実施し、約660万円の寄付につながりました。

さらに、クイズ企画やニュースレターの配信などを通じて、会員の方々のSDGsへの理解を深めるとともに、「MAKE A SPLASH!」に対する認知向上に努めています。こうした取り組みの前後を比較すると、2024年3月期は「MAKE A SPLASH!」に対する認知度が6%、理解度が15%向上したことがわかりました。こうした活動に理解を示していただいている方のNPSは、通常の会員の方々よりも高いことがわかっています。

リクシルオーナーズクラブでは、お客さまに寄り添ったサポートを提供し、顧客満足を向上させるとともに、LIXILの社会へのインパクト拡大に向けた取り組みを知っていただき、関わる機会を提供することで、さらなる顧客ロイヤルティの向上とインパクト戦略の推進につなげています。

災害・非常時におけるお客さまの安全のために

気候変動の影響などによる自然災害が相次いでいることから、国内では災害時の対応について情報をウェブサイト上で提供しています。また、災害やパンデミックなどによる非常時にもお客さまからのお問い合わせに応えられるよう、サポート体制の強化に取り組むほか、新しいニーズにも迅速に対応しています。

「令和6年能登半島地震」発生時には、災害救助法に適用された地域のリクシルオーナーズクラブ会員のお客さまに、商品の無料点検のご案内を迅速にお送りするなど、平時からお客さまと直接つながる会員制度の強みを最大限に活かしたサポートを実施しています。

災害発生時の注意点をウェブサイト上で公開

災害時は被災したお客さまからのお問い合わせが増加しますが、コールセンターも被害を受けると対応が難しくなります。そのため設備をクラウド化し、サテライト拠点を増やしたほか、在宅でコールセンター業務を遂行できる環境を整えています。

こうしてコールセンター機能の分散化を図り、インフラの堅牢性を高めることで、災害やパンデミックなど、あらゆる緊急時も、お客さまの不安解消につながるサポートを提供できる体制づくりを進めています。

プロユーザーとのパートナーシップ

工務店などのプロユーザーは、LIXILとエンドユーザーをつなぐ大切なパートナーです。当社では、そうしたプロユーザーを対象に、エンドユーザーからのお問い合わせ情報を基に蓄積してきた知識やノウハウを共有する研修を随時実施しています。

その他にも、国内では建具・床材を使った新築・リフォーム物件を対象とした施工事例コンテスト「コンペ デ ラシッサ」を開催するなどして、プロユーザーの事業をサポートしています。

プロユーザーを対象とした満足度調査も実施しており、2024年3月期の満足度は商品品質が79.3%、サポートの平均値が64.2%でした。今後もLIXILでは、重要なパートナーであるプロユーザーとともに顧客満足の向上を目指します。

商品およびサポートに対するプロユーザーの満足度調査結果

商品およびサポートに対するプロユーザーの満足度調査結果

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