ユニバーサルデザイン推進の取り組み

SHARE

in

LIXILユニバーサルデザインのコンセプト・方針

LIXILは、ユニバーサルデザインコンセプトおよび方針に基づき、製品の研究・開発を進めています。

LIXILユニバーサルデザイン(別画面が開きます)>

LIXILユニバーサルデザインコンセプト

LIXILユニバーサルデザインのコンセプト・方針

LIXILユニバーサルデザイン方針

LIXILユニバーサルデザイン方針

LIXILユニバーサルデザインの特長

LIXILユニバーサルデザインの特長

住まいにおけるユニバーサルデザインの推進

多様なライフスタイルに応える「ボディハグシャワー」

LIXILは2022年6月、お湯に優しく包まれて温まる新感覚のシャワー「ボディハグシャワー」の販売を開始しました。全身でちょうど良い浴び心地と温まりを追求した製品であり、5分間浴びるだけで従来のシャワー浴よりも身体全体を温めることができます。

家族のあり方、働き方、住まい方が多様化した昨今、「お風呂の入り方」も人それぞれで、季節を問わずシャワーだけで済ませる方も増えています。当社が実施した調査では、浴槽入浴よりもシャワー入浴を優先する方々は、その手軽さや時短などの点を重視している一方、温まりも求めていることがわかりました。

「ボディハグシャワー」の開発にあたっては、シャワーの手軽さに加え、身体を温めたいニーズにも応える製品とするため、様々な年代・性別の従業員や車椅子ユーザーの従業員へのヒアリングを重ねました。10個あるノズルの配置や水の出方・量、アームの可動域などを工夫することで、多様な人びとの快適さを追求しています。また、ボディハグシャワーの利用によって浴槽の利用および清掃が減る分、使用する水量およびお湯をわかす時間が減り、浴槽浴と比較しCO2を約36%※1削減できるとともに、水道料金やガス料金なども節約できます。空間を圧迫しないスマートな寸法・デザインであり、水栓交換を行うことなく現在使用しているお風呂に取り付けることも可能です※2

浴槽をまたぐことが難しい被介助者の快適な入浴や介助者の負荷軽減を実現する製品でもあり、全国の病院・介護施設からの問い合わせも増えています。LIXILは今後も消費者ニーズをいち早く掴み、年齢、性別、障がいの有無などに関わらず誰にとっても使いやすく、快適な製品・サービスを開発し、人びとの生活の質の向上に貢献していきます。

※1【試算条件】4人家族(男性2人、女性2人)が、年間平日分261日の入浴をボディハグシャワー(適正下限流量9L/min、1人当たり5分間)に切り替えた場合で算出。
【比較品】浴槽実用水量240L(1600サイズ)、ユニットバス周辺温度10℃±2℃の環境下で4時間後の温度低下が7℃(半年間は温度低下が半分)
【引用元】自社基準
【CO2排出係数】水道:0.49kgCO2/㎥、都市ガス:2.23kgCO2/㎥
数値はあくまで目安であり、記載どおりのCO2排出量の削減を保証するものではありません。

※2 設置条件によっては水栓取り替えなどが必要になる場合があります。

ボディハグシャワー(別画面が開きます)>

障害のあるアーティストの作品を起用したタイル「アール・ブリュット エコカラット」

LIXILは、株式会社ヘラルボニーが契約するアーティストが描いたアール・ブリュット(障害のあるアーティストによって描かれた作品)デザインをタイル製品「エコカラット」に起用し、2022年10月より販売を開始しました。一人ひとりのアーティストが持つ特性を活かした作品を起用した製品の販売によって得られた利益の一部をアーティストの新たな収入源として還元することで、誰もが一緒に歩めるインクルーシブな社会の構築に貢献します。

※動画に出てくる「コーポレート・レスポンシビリティ(CR)戦略」は、現在の「インパクト戦略」を指します。(2023年4月より「インパクト戦略」に変更となりました。 )

昨今の障害者雇用率制度の普及で障害者雇用は増加傾向にあるものの、働く先はまだ限られているのが現状です。また、SDGsでは、目標8「働きがいも経済成長も」のうち、ターゲット8.5で「2030年までに、若者や障害者を含むすべての男性および女性の、完全かつ生産的な雇用および働きがいのある人間らしい仕事、並びに同一労働同一賃金を達成する」が掲げられています。

LIXILはヘラルボニーとの協働を通じて、支援や福祉ではなく「ソーシャルビジネス」としてアーティストの作品を世に送り出し、「障害」に対するイメージを変容することで、こうした社会課題の解決に貢献することを目指しています。素材が生み出す快適さやデザイン性だけでなく、製品を通じて多様な人びとへの理解を深めることで生まれる心の豊かさにより、より良い住まい・社会づくりの可能性を探求していきます。

※エコカラットのアール・ブリュットにおける「障害」の表記について:
「障害」という言葉については多様な価値観があり、それぞれの考え方を否定する意図はないことを前提に、本製品においては社会側に障壁があるというヘラルボニーの考え方に賛同し、「障害」という表記で統一しています。

アール・ブリュット エコカラット(別画面が開きます)>

玄関ドア用電動オープナーシステム「DOAC」

LIXILが2020年9月に販売開始した玄関ドア用の電動オープナーシステム「DOAC」は、玄関ドアに触れることなく、リモコンで鍵の施錠・解錠やドアの開閉を操作できるため、身体に障がいのある方や高齢者など、どなたでも快適に外出できるようになります。また、感染症対策としてタッチレスで玄関ドアを操作したいといったニーズにも対応した製品です。

2021年9月には、スマートフォンやApple Watchなどでのタップ操作、音声操作にも対応する新機能を追加しました。新規開発したDOACアプリを使えば、音声認識機能による操作で、鍵の施錠・解錠からドアの自動開閉まで可能になるなど、世界で初めて玄関ドアの「ハンズフリー操作」を実現しました。

「DOAC」は、世の中にない付加価値の高い製品やサービスを開発する新規事業部門「ビジネスインキュベーションセンター」で開発されました。様々な車椅子ユーザーへのインタビューを重ね、開発の初期段階から当事者を開発アドバイザーに迎えるなど、課題を抱える当事者とともに開発に取り組む「インクルーシブデザイン」の手法を取り入れています。

世界で初めて玄関ドアの「ハンズフリー操作」を実現

世界で初めて玄関ドアの「ハンズフリー操作」を実現

ソーシャルプロダクツ・アワード2021を受賞

ソーシャルプロダクツ・アワード2021を受賞

「DOAC」は、「第8回ソーシャルプロダクツ・アワード2021」において、2021年度のテーマ「障がい者の生きがいや働きがいにつながる商品・サービス」に基づき、ソーシャルプロダクツ賞を受賞しました。障がいのある方の自律的な行動範囲の拡大や多様な人の生活向上につながっている点、当事者とのコミュニケーションに基づいてニーズを的確に踏まえ、スピーディーに開発を進めた点などが評価されました。

※Apple Watchは米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。

DOAC(別画面が開きます)>

入浴をサポートする泡シャワー「KINUAMI U」

LIXIL子会社の株式会社NITTO CERAは、2021年12月より全国の病院・介護施設向けに泡シャワー「KINUAMI U」の販売を開始しました。

入浴介助は、石鹸の泡立てや洗身、お湯かけなど介護作業の中でも負担の大きい作業です。「KINUAMI U」は柔らかく温かい泡を大量につくりだすことができ、泡で全身を包み込むことで他者を洗身できるため、介助者の負荷を軽減します。被介助者にとっても温かい泡で全身を包み込まれることで快適に入浴ができ、肌を見られることへの抵抗感も軽減します。

介助者の負荷を軽減する泡シャワー「KINUAMI U」

介助者の負荷を軽減する泡シャワー「KINUAMI U」

LIXILは、NITTO CERAとともにクラウドファンディングサービス「Makuake」を活用したマーケティング手法を導入し、「KINUAMI U」の開発に取り組みました。その結果、目標を大きく上回る金額を達成したほか、介護領域における高いニーズを把握することにつながり、全国の病院や介護施設に向け販売が開始されました。

KINUAMI U(別画面が開きます)>

その他の製品・サービス事例(別画面が開きます)>

インクルーシブなパブリックトイレへの取り組み

共生社会の実現において最も大きな「障壁」の一つである外出時のトイレの課題を解決するため、LIXILは「誰もが安心して快適に利用できるパブリックトイレ」の実現を目指しています。

「認知症バリアフリー」を目指す男女共用トイレ

LIXILは、経済産業省サービス産業強化事業費補助金を受け実施されている「認知症になってもやさしいスーパープロジェクト」に参画し、研究の実施主体である株式会社マイヤのマイヤ仙北店内において認知症の方に配慮した男女共用トイレを、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社との協働で実現しました。

世界に先駆けて超高齢社会を迎える日本では、「認知症バリアフリー」の共生社会の実現に取り組んでいますが、認知症の方がトイレ利用に困難を感じ外出を控えるケースがあるなど、パブリックトイレの整備が課題の一つとなっています。

マイヤ仙北店に設置されたトイレは、認知症の方が使いやすい設備と、付き添う介助者にとっての利便性向上を目指して設計されています。男女共用の広めトイレとすることで、介助スペース確保はもちろんのこと、異性介助者も周囲の視線を気にすることなく付き添うことができます。さらに、わかりやすい操作ボタンや大人用オムツ捨て、着替え台なども備え付けられています。また、トイレ扉の前にベンチのある前室を設置することで、プライバシーを守りながら、認知症の方がはぐれないように見守ることができます。

LIXILはトイレメーカーの知見を基にプラニングから携わっており、今後も同プロジェクトで得た経験を活かして認知症の方をはじめとする誰もが安心して使えるパブリックトイレ空間の普及に取り組んでいきます。

「認知症バリアフリー」を目指す男女共用トイレ>

「認知症バリアフリー」を目指す男女共用トイレ
マイヤ仙北店に設置された「認知症の方に配慮した男女共用トイレ」

マイヤ仙北店に設置された「認知症の方に配慮した男女共用トイレ」

パブリックトイレ自動設計サービス「A-SPEC」

LIXILは、パブリックトイレをクラウド上で自動設計するサービス「A-SPEC」を無料で提供しています。ウェブサイトにアクセスし、トイレ空間(間口や奥行きなど)や設備器具(便器の種類や手すりなど)に関する情報を入力すると、プログラムが様々なシミュレーションを行い、数万件のアイディアからより良いプランが複数提示されます。

ユーザーは3Dモデルを見ながら器具の適正位置や必要な動作空間など使い勝手を比較し最適なプランを選べるほか、各種データを無料でダウンロードできます。

パブリックトイレ自動設計サービス「A-SPEC」の操作画面

パブリックトイレ自動設計サービス「A-SPEC」の操作画面

パブリックトイレを計画する際に、設計者を悩ます多くの問題を利用者の目線で考え、LIXILのノウハウや提案経験を活かした使い勝手の良いトイレ空間の設計をサポートすることで、安全で使いやすいトイレの普及に貢献することを目指しています。

2023年3月期にはCEATEC(Combined Exhibition of Advanced TEChnologies)およびトイレ産業展にて「A-SPEC」の展示を行い、好評を博しました。

A-SPEC(別画面が開きます)>

多様なニーズに応えるコト別トイレを提案

LIXILは、男性、女性、大人、子ども、健常者、障がい者といった枠をなくした、誰もが用途に合わせて場所を選べるトイレに関する開発・提案活動を行っています。

その一つとして開発した「オルタナティブ・トイレ」は、トランスジェンダーの方などが男女に区分されたパブリックトイレを利用しづらいといった課題も踏まえ、多様なニーズに対応するオールジェンダー利用を想定しています。

旧本社に設置したオルタナティブ・トイレには、「自分にあった個室をお選びください」というコンセプトを掲示しました。中央の通路を男⼥共⽤エリアとし、左側に男性⽤エリア、右側に⼥性⽤エリアをゆるやかにゾーニングしています。

誰もが用途に合わせて場所を選べる「オルタナティブ・トイレ」

誰もが用途に合わせて場所を選べる「オルタナティブ・トイレ」

男⼥共⽤エリアには、オストメイト※1対応流しや乳幼児⽤設備を備えたバリアフリートイレのほか、手洗器を備えたトイレを2個室設置しています。男性エリアには小便器の個室も用意し、利用者が最適なトイレを選択しやすい空間を提案しました。

また、LIXILが2021年7月~9月にかけて開設した「LIXIL PARK」では、「安全と快適を、すべての人に。」をコンセプトに、どんな場所でも自由な空間づくりが可能な可動式アメニティブース「withCUBE」を活用したコト別トイレを設置しました。車椅子ユーザーの方、オストメイトの方、乳幼児連れの方、それぞれに配慮して機能を分散した男女共用のトイレ個室を5種類、その他授乳室やカームダウン・クールダウン室※2の2種類の個室空間を用意するなど、多様なニーズに応える新たなパブリックトイレ空間を提案しました。

多様なニーズに合わせ機能を分散したトイレ個室

多様なニーズに合わせ機能を分散したトイレ個室

※1オストメイト:がんなどにより、直腸や膀胱の機能に障がいができ、腹部に人工膀胱や人工肛門を造設した人のこと

※2カームダウン・クールダウン室:外部の音を遮り気持ちを落ち着かせることができる空間。パニックになったときに落ち着ける場所として、またパニックを未然に防ぐための場所。発達障がいの方、知的障がいの方、精神障がいの方、認知症の方などの利用が想定されます。

withCUBE(別画面が開きます)>

情報発信の強化

UDウェブサイトとLIXILパブリックトイレラボ

LIXILでは、UDのコンセプトや製品について、お客さまやビジネスパートナーに適切な情報を提供するため、2020年12月にUDウェブサイトを改訂しました。また、2022年3月には、パブリックトイレに関する情報サイト「LIXILパブリックトイレラボ」を公開するなど、デジタルコミュニケーションを強化しています。

UDウェブサイトでは、直感的にわかりやすい操作性、画像の代替テキスト(alt属性)の設定など、障がいのある方や高齢者など様々な人が利用しやすいよう工夫しています。

UDウェブサイト

UDウェブサイト

一方、パブリックトイレの情報に特化した「LIXILパブリックトイレラボ」では、「トイレへのアクセス」を人権やSDGsの観点から捉えています。パブリックトイレに関するLIXILの考え方や提案を具体的に伝え、利用者とともに考えていくためのツールとしてサイトを活用しています。

LIXIL パブリックラボのバナー画像

利用者の困りごとやニーズに合わせたパブリックトイレづくりのポイントなども発信しており、2023年3月期は店舗のトイレに関するコンテンツを追加しました。

LIXILユニバーサルデザイン(別画面が開きます)>
LIXILパブリックトイレラボ(別画面が開きます)>

「パブリックトイレプランニングブック」と「高齢者施設プランニングブック」を改定

国土交通省が定める「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」の改正を受け、2023年3月期は「パブリックトイレプランニングブック」および「高齢者施設プランニングブック」を改定しました。今後は改定されたガイドラインを基に、社内外で教育を行い、車椅子ユーザーなど障がいのある方や介助者の利用を想定したパブリックトイレ空間の提案などにも取り組んでいきます。

テレビCMやオンラインショールームで字幕対応を開始

LIXILのテレビCM(BS放送を除く)のほとんどが2022年から字幕付きになりました。

リモコンの字幕ボタンを押すとCM中に流れる音声の字幕が表示される字幕付きテレビCMは、聴覚に障がいのある方へ情報を伝える有効な手段の一つとされています。しかし、テレビ番組は9割以上の番組で字幕表示可能な一方で、テレビCMは字幕対応をしている企業が少なく、その普及率は推計1.02%(2021年6月時点、字幕付きCM普及推進協議会)という状況です。

LIXILの字幕付きCM

LIXILの字幕付きCM

LIXILは、多様性の尊重を推進する企業として、他社に先駆けて数年前から字幕対応に向けた取り組みを進めてきました。当初は、放映するテレビ局側の受け入れ体制や当社のクローズドキャプション※1の制作体制が整っておらず実現は容易ではありませんでしたが、聴覚障がいのある従業員から直接意見を聞くことで効果を確信し、実現に向けて進むことができました。その結果、2023年3月期上半期には、LIXILの字幕付きCMが聴覚に障がいのある方13.5万人、さらに耳が聞こえにくくなった高齢者を含めると260万人にリーチしたことがわかりました※2

聴覚障がいのある従業員の中には、字幕付きCMを見てLIXILへの入社を決めた人もいるなど、こうした取り組みが組織のD&I推進にもつながっています。

また、LIXILは、お客さま向けにオンラインショールームでAI音声認識を活用した文字起こしアプリ「AmiVoice ScribeAssist」による接客サービスを2022年12月から開始しています。聴覚障がいのある方や加齢性難聴の方に、さらには日本語を使う外国の方への日本語理解の補助として、快適にオンライン接客を受けていただけるようコーディネーターの話した内容を文字表示する新サービスです。

こうした取り組みの展開にあたっては、聴覚障がいを持つ従業員がモニターになるなど、サービスの構築に積極的に参加しました。LIXILでは、このように様々な個性を持つ従業員の英知や視点を活かすことで、多様なニーズに対応する製品やサービスを生み出しています。

※1 視聴者がリモコンやボタン操作によって表示・非表示を切り替えできる字幕

※2 2022年4~9月の自社テレビCM放送実績より推計

オンラインショールームでの字幕対応>

多様性への理解を広める活動

従業員向けユニバーサルデザイン教育

LIXILでは、従業員がUDに関する知識を深め、お客さまに寄り添った応対・提案ができるよう営業部門を対象とした教育を実施しています。2022年3月期から2023年3月期にかけては、主に高齢者向けの安心・安全な住まいづくりに関する提案力の向上を目指した研修などを行いました。その一つとして、ショールームで接客を行うコーディネーターなどに対し、住宅のトイレや浴室、キッチンなどにおける空間設計の配慮ポイントや提案製品、介護保険制度などの制度について学ぶオンライン研修を全15回実施し、約6,300人が受講しました。

従業員向けユニバーサルデザイン教育
実施回数・参加人数
累計30
6,700人以上

また、事業強化を行っている高齢者施設向けの提案力向上を目指して、2022年3月期にはカタログ「高齢者施設プランニングブック」を制作し、建築設計や設備設計、ゼネコン向けの営業を担当する従業員を対象としたオンライン研修を全5回実施し、約300人が参加しました。さらに、2023年3月期にはパブリックトイレの営業担当者を対象に「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」改正に関するオンライン研修を全10回実施し、約150人が参加しました。

その他、UDに関する幅広い情報やコンテンツを配信する社内向けのサイトを2022年4月に新設し、営業部門への情報提供や教育に活用しています。

未来世代への教育

LIXILは多様な人びとがお互いを尊重しながら活き活きと暮らすことができる「ユニバーサル社会」の実現に向け、小学生や大学生への教育活動を行っています。

日本全国の小学校で開催している「ユニバーサル・ラン〈スポーツ義足体験授業〉」では、スポーツ義足の体験や義足使用者とのコミュニケーション、UDに関する授業に取り組んでいます。運営は学校や行政、各地域の従業員と連携して行っており、これまで665回18,727人の児童が参加しました。

また、出前授業「ひとりにいい、みんなにいい、ずっといい~ユニバーサルデザイン~」では、LIXILの従業員が講師となり独自の教材によりUDを小学生に伝えています。全国の学校やイベントなどで、これまでに累計127回開催し、4,302人が参加しました。街や家にある身近なUDを知ることで、性別、年齢、国籍、障がいの有無などの多様性に関する理解を深め、自分たちができることを考え、行動するきっかけとなることを目指しています。

出前授業の様子

出前授業の様子

ユニバーサル・ラン 実施回数・参加人数
累計66518,000人以上

その他、LIXILショールームにて杏林大学 保健学部 作業療法学科の学生を対象にUDに関する授業を実施しています。2023年3月期は3年生を対象に授業を実施し、学生と教員を含め50人が受講しました。

授業では「住環境整備学」として、LIXILのUDのコンセプトや方針、水まわり製品を中心とした設計や製品化のポイントを説明するとともに、ショールーム東京の展示製品を紹介しながらUD視点での解説を行いました。学生の多くは作業療法士として保健・医療・福祉施設に就職するため、就職先でのリハビリテーション業務(日常生活動作の獲得や回復)や地域生活支援業務の一環で行う住宅改修に対する水まわり計画においてLIXILのUDのノウハウが活用されることが期待されます。

杏林大学学生への授業の様子

杏林大学学生への授業の様子

ユニバーサル・ラン>
LIXILオリジナル出前授業>

パブリックトイレにおけるD&Iセミナー

LIXILは、パブリックトイレにおける「性の多様性」を含むダイバーシティ&インクルージョンをテーマとした社外向けセミナーを実施しています。また、トイレの設置を検討している企業・自治体・設計事務所・ゼネコンなどの関係者を対象にLIXILが提案するオルタナティブ・トイレの見学会などを行っており、2023年3月期は全50回約300人が参加しました。

これらの活動は、「PRIDE 指標2022」において6年連続で最高位「ゴールド」を受賞した際の評価対象の一つとなっています。

オルタナティブ・トイレ見学会の様子

オルタナティブ・トイレ見学会の様子

SHARE

in
PageTop