従業員の健康

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2023年3月期実績

健康診断受診率
100%
ストレスチェック受検率
96.4%

考え方

LIXILは、従業員一人ひとりが心身ともに健康な状態であることが、活気ある職場づくりを実現し、企業価値の向上につながると考え、従業員の健康維持・増進を重要課題の一つに位置付けています。こうした考え方に基づき、CEOによる「健康経営宣言」のもと、健康経営を推進しており、このような取り組みは従業員のウェルビーイングの促進にもつながっています。

従業員一人ひとりのウェルビーイング実現に向けて >

健康を能力発揮の源泉とする組織文化を醸成し、従業員が自律的な健康管理によって心身ともに健康でいられる職場環境を整備することで、生産性やモチベーションの向上を図っています。こうした取り組みを通じて、個人が能力を最大限に発揮できる環境を整えることは、価値創造の原動力となります。健康経営の推進により、環境の変化に迅速に対応できるより強い組織を構築し、LIXILのPurpose(存在意義)「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」に貢献していきます。

健康経営宣言

LIXILは、すべての従業員の健康が組織の健康の源泉と捉え、持続的な健康経営を推進することで、世界中の人々の豊かで快適な住まいの実現に貢献することを宣言します。

LIXILは、私たちを取り巻く環境変化に対して迅速に対応できるより強い組織を構築するために、その中核となる従業員が活き活きと個々の能力を最大限に発揮できるような組織文化の醸成に取り組んでいます。環境変化により従業員の働き方が変化しても、より一層健康で活躍できる環境を整えていきます。

従業員の皆さんも世界中の人々の豊かで快適な住まいの実現に向けて、まずはご自身やご家族の健康が最も重要ということを理解し、健康を維持増進するための活動に積極的に参加してください。

株式会社 LIXIL
取締役 代表執行役社長 兼 CEO
瀬戸欣哉

体制

LIXILは、2021年3月期に「健康経営宣言」を表明しました。健康経営責任者であるCEOの指揮のもと、職場・人事部門・産業医・保健師・健康保険組合が連携し、従業員の健康維持・増進体制を構築しています。2023年3月期は保健師を増員し、工場をはじめとする独立した拠点を中心に配置を行うなど、従業員に対して直接的なサポートを行える体制を強化しています。

健康経営推進体制

健康経営推進体制

健康経営の推進

健康経営の強化に向けて、2022年3月期にはデータに基づく包括的なリスク分析・評価を行いました。その結果として、ステークホルダーへの情報開示や推進体制についての課題が特定されました。また、各施策に関しても、従業員の参加率や保健指導の実施率、女性特有の健康課題に対する認識の向上などの課題が特定されました。これらの課題は、戦略マップや重点施策に反映されています。健康投資施策や従業員の意識・行動変容に関する指標、健康に関する2025年3月期までの目標値を定めており、進捗をウェブサイトなどで順次公開しています。

戦略マップ

戦略マップ

健康経営の目標と実績

指標 2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2025年3月期目標
健康診断受診率 98.0% 98.1% 100.0% 100.0%
定期健康診断後の精密検査受診率 52.6% 51.6% 58.6% 80.0%
健診結果有所見者率(血圧・脂質・血糖・肝機能) 20.5% 19.4% 18.9% 18.0%
ストレスチェック受検率 90.6% 90.4% 96.4% 97.0%
高ストレス者率 11.1% 10.5% 10.4% 8.8%
特定保健指導実施率 11.8% 28.9% 44.6%
(見込み)
55.5%
重症化防止活動対象者受診継続率 83.1% 88.7% 86.2% 100.0%
休業日数率(傷病手当金受給者より算出)※ 0.4% 0.5% 0.5% 0.4%

2023年5月末現在

対象範囲:(株)LIXIL日本国内(グループ会社を除く)

※休業日数率= LIXIL健康保険組合の傷病手当金請求日数÷(在籍者数×暦日数)
 対象在籍者は(株)LIXIL日本国内(グループ会社を除く)のうち、LIXIL健康保険組合加入者19,826人

2025年3月期の目標達成に向けた取り組み強化の一環として、2023年3月期はセミナーや動画配信などを通じて、前期に行った活動を全社に展開・浸透させ、健康経営につながる組織文化の醸成を図りました。

また、全従業員を対象に健康経営に関するアンケートを初めて実施し、回答率は98.7%(回答者:20,245人)でした。プレゼンティズム※1に関する設問「体調(心と体 双方を含みます)が万全のときにあなたが発揮できる仕事の出来を100%とした場合、過去4週間のあなたの出来の平均を評価してください」では、回答平均値が75.3%となりました。健康経営に対する理解や評価においては、「会社は健康経営に取り組むべきと思いますか」という設問に対して78%が「そう思う」と回答した一方、「会社は健康経営に取り組めていると思いますか」に対して「そう思う」と回答したのは41%でした。ヘルスリテラシー※2については肯定回答率50%となっており、さらにアンケートを通じて女性従業員の約60%が女性特有の症状を自覚していることがわかりました。こうした調査結果を基に、従業員のニーズや施策の効果を検証しながら健康経営のPDCAサイクルを回しています。

その他、健康に関する様々な調査結果を一元管理し、対応の迅速化を図るため、データヘルス※3の推進なども行っています。

プレゼンティズム
75.3%
健康経営に取り組むべきと感じている従業員の割合
78%
ヘルスリテラシーの肯定回答率
50%
女性特有の症状を自覚している従業員の割合
60%

※1 プレゼンティズム:出勤しているにも関わらず、心身の健康上の問題が作用してパフォーマンスが上がらない状態のこと

※2 ヘルスリテラシー:健康や医療に関する必要な情報を獲得・理解し、効果的に利用して行動する能力のこと

※3 データヘルス:健康診断やストレスチェックなどの結果の電子化によってデジタル化されたビッグデータを分析し、健康増進や病気の予防に活用する取り組み

健康維持・増進への主な取り組み

メンタルヘルス対策

全従業員を対象に、ストレスチェックを毎年実施しています。2023年3月期の受検率は過去最高の96%、高ストレス者率は12.3%でした。高ストレスが確認された従業員に対しては、産業医との個別面談を推奨しています。受検者が10人以上で、総合健康リスクが120以上の職場では、「アクションプランシート」を作成してストレス要因の解消に取り組んでいます。

また、工場を中心とした日本国内の複数の拠点に保健師を配置し、より専門的に対応できる体制を整えています。

※総合健康リスク:「仕事の負担による健康リスク」と「職場のサポートによる健康リスク」を基に算出される指標。100を基準として評価し、一般的に120を超えると何らかの疾病が発生している可能性が高いとされる。

健康教育プログラム

2023年3月期は、主に健康経営の方針やメンタルヘルス維持、疾病の予防、生活習慣改善に向けた具体的なアクションを学ぶ総合的なeラーニングプログラムを全従業員向けに実施し、受講率は97%でした。また、管理職においては、部下の健康管理に特化した教育なども行い、受講率99.2%でした。

2023年3月期に実施した健康教育プログラム

項目 参加者数
健康に関する総合的なeラーニング 20,803人
管理職向け研修:部下の健康管理 2,341人
新入社員向け研修:健康の基礎知識・メンタルヘルス 147人
新任管理職向け研修:管理職としての基礎知識・職場のメンタルヘルス 124人
特定の部署を対象としたメンタルヘルス研修 15人

対象範囲:(株)LIXILおよびグループ会社。日本国内 直接雇用(パートタイムを含む)・間接雇用の従業員。ただし、新入社員向け研修および新任管理職向け研修は直接雇用の従業員(パートタイムを含む)のみを対象とする

その他、保健師から健康管理に関する情報・動画配信を2ヶ月に1回行うなど、従業員一人ひとりが主体的に健康・維持増進に取り組むことができる職場環境づくりに努めています。

健康推進イベント

日常的な健康づくりの重要性から、LIXIL健康保険組合と共同で積極的に運動を奨励しています。従業員の自発的な運動習慣を促進するプログラムとして「LIXIL健康ウォーク」を2016年から年2回開催しており、2023年3月期はのべ5,000人以上が参加しました。また、禁煙・運動習慣などをテーマとする健康づくりキャンペーンも年2回実施しており、2023年3月期は4,800人が参加しました。これらのイベントへの参加を継続的に呼びかけることで、昨今では参加者数が大幅に増加しています。

健康ウォーク2023のウェブサイト

健康ウォーク2023のウェブサイト

相談窓口の設置

LIXILの国内拠点では「こころとからだの健康相談窓口」を設置し、社内の保健師が電話やメールで個別相談を受け付け、専門的なサポートを行っています。また、LIXIL健康保険組合では「こころとからだのサポート窓口」を設置し、健康や医療をはじめ育児・介護などについて社外の医師・保健師などに電話やウェブサイト、面談で相談できる体制を整えています。

職場復帰を支援する取り組み

疾病により休業した従業員には、「職場復帰プログラム」に基づいた復帰支援を行っています。休業中のケアから復帰後のフォローまで、それぞれの心身の状態に合わせて、人事・部門所属長・産業医・保健師が連携して支援しています。

女性特有の健康課題に対する取り組み

健康経営に関するアンケートの中で女性特有の健康課題に関する設問を設け、結果に基づいた施策を展開しています。2023年3月期は、このテーマに関する専用相談窓口を開設したほか、セルフケア休暇の利用事由に更年期障害のための通院も追加するなど支援体制や制度の拡充を図りました。また、「女性特有の健康課題」への知識・理解の促進を図るため、保健師による情報発信を行うほか、社外講師によるオンラインセミナーを実施しており、2023年3月期は男女問わず500人以上が参加しました。

従業員向けのHealthcare Letter

従業員向けのHealthcare Letter

禁煙対策

2020年4月より、国内全事業所および施設の敷地内を終日禁煙としています。ニコチンガムの無償配布や禁煙外来治療費の補助を行うほか、喫煙者を対象としたアンケートを実施するなど喫煙率の低下に取り組んでいます。LIXIL国内全体の喫煙率は2023年3月末時点で21.3%と、ここ数年間で徐々に減少傾向にあります。

喫煙率の推移

喫煙率の推移グラフ

新型コロナウイルス感染症対策

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、社内SNSや掲示板などで、予防やオンラインコミュニケーション、在宅勤務増加に伴うメンタルヘルスケアなどの情報発信を行っています。2023年3月期は、社会情勢に合わせ対応ガイドラインの改訂を随時行いました。

社外評価・社外団体への加盟

健康経営優良法人に認定

LIXILは、「健康経営優良法人2024(ホワイト500)」に認定されました(「健康経営優良法人」としては8年連続の認定)。
戦略マップに基づいた活動を実践していること、その中でも特に次のような取り組みが評価されています。

  • 保健師を増員するなど従業員とより近い距離で健康支援を行う体制の整備
  • 従業員の健康不調によるパフォーマンスおよび生産性の低下防止に向けた幅広い取り組みの展開
  • 健康診断の結果、医療機関への受診が必要と判定された従業員への個別アプローチの強化
  • 女性特有の健康課題に対する支援策(制度、情報発信、セミナーなど)の拡充
健康経営優良法人(ホワイト500)のロゴ

スポーツエールカンパニーに認定

LIXILは、6年連続で「スポーツエールカンパニー」に認定されています。従業員の健康維持・増進のため、運動を継続できるような取り組みを行っています。

スポーツエールカンパニーのロゴ

「Kenko企業会」への参画

労働者の健康維持保持増進は、一企業の活動にとどまらず働く人たち全員の課題と考えます。健康管理のノウハウを共有することにより、社会全体での健康増進活動の有効性・活用性向上を目的とする「Kenko企業会」に参画しています。健康増進のリーディングカンパニー集団を目指して活動し、ひいては社会全体に健康経営を広めるよう貢献していきたいと考えています。

海外事例

EMENA地域では、従業員アシスタントプログラム「OPTUM」を導入しています。従業員やその家族の職場や私生活でのチャレンジを支援するとともに、一人ひとりが心身ともに健康で活き活きと働ける職場づくりを推進することを目的としています。また、従業員とその家族を対象に、24時間365日、無料かつ匿名で利用できる社内相談窓口を設置し、専門的なサポートを受けられる体制を構築しています。

その他、ドイツでは従業員同士が自身の健康維持・増進に関する取り組みを発信・共有できる社内コミュニティを立ち上げ、ヘルスリテラシーの向上にも取り組んでいます。同取り組みの一つとして、新たに導入されたヘルスケアアプリでは、従業員が健康維持・増進に向けたアクションを入力するとポイントが貯まり、貯まったポイントに応じてキャッシュバックが行われる仕組みです。こうした活動を通じて、従業員の健康づくりをサポートするとともに、ウェルビーイングの向上にも取り組んでいます。

ヘルスケアアプリのロゴ

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