LIXILは、世界中の誰もが描く住まいの夢を実現するために、日々の暮らしの課題を解決する先進的なトイレ、お風呂、キッチンなどの水まわり製品と窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を開発、提供しています。
2026年3月期実績
LIXILは、従業員一人ひとりが自身の能力を最大限に発揮し、会社に誇りを持って働ける環境を提供することが、企業の持続的な成長に不可欠であると考えています。そして従業員のウェルビーイングを重視し、様々な施策を通じて実現する、働きやすい・働きがいのある職場環境が、従業員の成長志向の醸成やダイバーシティ&インクルージョン推進につながります。
また、「従業員エクスペリエンス(従業員が組織の中で体験するあらゆる価値経験)」の向上を事業戦略実行のための重要な課題と認識し、従業員エンゲージメントを高める取り組みを推進しています。その一環として従業員の声に耳を傾け、得られた気づきを全社ならびに部署ごとの行動・改善計画に積極的に取り入れる「Employee Listening」戦略を実行し、組織全体の活性化につなげています。
LIXILのPurpose(存在意義)は、持続的な成長に向けてよりアジャイルで起業家精神にあふれ、従業員一人ひとりがいきいきと誇りを持って業務に取り組むための指針です。その実現に向けて、従業員が日々の業務の中でどのように考え、行動すべきかを示す「LIXIL Behaviors(3つの行動)」を掲げています。ワークショップの実施などを通じた社内浸透にとどまらず、昇進・昇格機会に影響する人事評価の項目としてLIXIL Behaviorsを取り入れるなど、理解と実践を継続的に実施してきた結果、現在では当社の企業文化の基盤として定着しています。
会議やプロジェクトの場といった日常のあらゆる場面において共通言語として引用されるなど、従業員の意識に深く根付いており、日々の業務を通じたPurposeの体現につながっています。また、公式ウェブサイト上の「ストーリー」コンテンツでは、従業員インタビューなどを通じて、これらが具現化された具体的な業務やキャリア、製品開発の背景を紹介しています。
LIXIL’s PurposeとLIXIL Behaviors
LIXIL’s PurposeとLIXIL Behaviorsの具体的な実践事例を「ストーリー」を通じて発信
LIXILは、従業員のエンゲージメントを高めることを目的に「従業員エクスペリエンス」に注力した取り組みを実施しています。従業員が会社を好きになる・働きがいを感じるプロセスや経験を把握するために、その声に耳を傾ける「Employee Listening」戦略を展開しており、従業員意識調査「LIXIL Voice」を年1回実施しています。
設問は、エンゲージメント、インクルージョン、ウェルビーイングの重要指標(KPI)を基軸として構成されています。これらの指標は従業員満足度を測るだけでなく、LIXILが優れた従業員エクスペリエンスを提供しているかを定量的に評価するためのものです。増減分析や属性ごとの詳細な分析を通して施策の効果や組織の課題を把握し、継続的な改善に向けた取り組みを推進しています。
| 重要指標(KPI)設問 | エンゲージメント(4問) | 会社への誇りや自発的な貢献意欲、仕事を通じた達成感を示す指標 |
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|---|---|---|---|
| インクルージョン(3問) | 個人の多様性が尊重され、誰もが安心して潜在能力を発揮できる環境を示す指標 |
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| ウェルビーイング(3問) | 心身の健康を土台とした、仕事への活力や周囲との良好な人間関係を示す指標 |
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| ドライバー設問(計48問) | 重要指標に影響を与える要因として、「キャリアと成長」「権限と裁量」「心理的安全性」「ワークライフバランス」など、23のカテゴリーに関する設問を設定 | ||
| 自由記述設問(計2問) | LIXILについて「良いと思う点(強み)」と「改善すべき点・ご提案(弱み)」 | ||
※より適切な測定と改善を継続するため、設問構成および項目は今後変更や追加が行われる場合があります。
※ 回答は匿名式であり、回答結果は個人を特定できない形式で集計・表示され、回答者の属性情報などから個人が識別されることはありません。従業員が不利益な取り扱いや業務への悪影響などを懸念することなく、率直に回答できる環境を整え、調査結果の取り扱い・分析に関する管理職向け教育資料にも匿名性の重要さを強調しています。
調査結果に基づき、経営層から各部門のリーダーまでが組織の現状をタイムリーに把握し、現場での建設的な対話と具体的な改善アクションにつなげています。こうした取り組みが実を結び、2026年3月期は回答率92%と過去最高を記録し、すべてのKPIで前回からスコアが向上しました。従業員一人ひとりの声を起点とした組織運営を行うことにより、誰もが能力を最大限に発揮できる職場環境を構築し、人的資本の価値向上と、よりアジャイルな企業文化の醸成を推進しています。
過去4年間の回答率およびエンゲージメントの調査結果は以下をご覧ください。
また、インクルージョンとウェルビーイングに関する施策は以下のページで紹介しています。
インクルージョンの文化の定着に向けた取り組み >
従業員一人ひとりのウェルビーイングの実現に向けて >
従業員意識調査 「LIXIL Voice」回答率と調査結果の推移
LIXILでは、LIXIL Voiceの調査結果に基づき、全社横断的な取り組みと各部門で具体的なアクションを策定し、実行しています。
全社横断的な取り組みとして、経営・戦略への理解促進および経営層との双方向コミュニケーションの強化を目的に、CEOである瀬戸欣哉と従業員が直接対話するセッション「Connect with Kinya」を継続・深化させています。
2026年3月期は、年2回の大規模セッション(2025年5月、2026年2月)に加え、国内外で小規模なQ&Aセッションを複数回開催し、対話の機会を拡充しました。従業員の関心が高いテーマを設定し、事前に収集した質問に経営層が直接回答することで、より透明性の高い相互理解の場を創出しました。
2026年2月のセッションは、大崎オフィスでの対面とオンラインのハイブリッド形式で開催し、約1,300人の従業員が参加しました。特別ゲストとして金澤執行役(4月よりCOOに就任)も登壇し、今後のビジョンや直近の事業動向について活発な意見交換が行われました。セッション終了後には、コーヒーブレイクを通じて気軽に交流できる機会も設け、従業員と経営層の距離を縮める機会となりました。
「Connect with Kinya」の様子
2026年3月期は、施策に対する責任の明確化とアクションの加速を目的に、20名のシニアリーダーがアクションプランを策定しました。さらに、この取り組みを各組織のリーダー層へも展開することで、現場主導による自律的な改善活動を促す体制を強化しています。現場の実態に即したアプローチにより、各地域や事業特性に応じた多岐にわたる施策が展開されています。
アクションプランの例
また、施策の効果を最大化するため、次期LIXIL Voice実施までの期間に、2回の進捗確認とフォローアップを実施するプロセスを新たに構築しました。これにより、計画された施策の確実な実行と、次期プラン策定サイクルへ円滑に移行できる体制を整えています。
LIXILでは、従業員一人ひとりが心身の健康を向上させ、豊かで充実した生活を送れる職場づくりを目指しています。その実現に向けて、多様な視点から働きやすさと働きがいを追求し、以下の取り組みを推進しています。
全社的な取り組み
国内での取り組み
これらに加え、カフェテリアプラン※や、万が一の際にも安心して働き続けられる遺族補償制度やGLTD(団体長期障害所得補償保険)、資産形成を支援する制度などを整備し、従業員がライフステージに応じて長く活躍できる環境づくりを進めています。併せて、各制度の理解浸透と活用促進にも継続的に取り組んでいます。
※ 旅行や自己啓発、人間ドックなど様々な福利厚生メニューに利用できるポイント制度
社内SNSのコミュニティスペース「A home for everyone ー 誰もが自分らしく働ける場所」を通じて定期的な発信を行っています。
このスペースは、コロナ禍における心身の健康サポートから始まりましたが、現在は人とのつながりや企業文化まで包括したウェルビーイングを推進する場へと進化しました。ここでは、誰もが自分らしく働ける全社的な取り組みや各地域の活動紹介にとどまらず、オープンに話し合える環境づくりに向けて、いきいきと働く従業員やリーダーのインタビュー、LIXILが目指す企業文化など、多様なコンテンツを共有しています。
グローバルに展開する「A home for everyone - 誰もが自分らしく働ける場所」
LIXILは、暮らしの未来を叶えるため従業員がともに力を合わせて挑戦し、そこからやりがいや達成感が得られることが、イノベーションの創出やさらなる成長につながると考えています。こうした考え方に基づき、当社では世界各地で働く全従業員※が互いに日々の努力や成果を認め、また功績を称え合う全社共通の表彰制度「LIXIL AWARDS」を導入しています。
経営戦略との連動性を高めるため、選考の評価基準には「LIXIL Playbook」で設定した優先課題を採用しています。毎回、各部門から選抜された取り組みの中から、優先課題に対して特に貢献度の高い取り組みが執行役および部門長によって選出され、表彰されます。また、受賞者には報奨金が授与されます。さらに、結果発表後には、従業員投票で選ばれたチームへ社長によるインタビューを実施し、より詳細な活動内容を全社に共有するなど、インタラクティブで従業員のモチベーション向上と知見共有にもつながる仕組みを取り入れています。
2026年6月に開催されたLIXIL AWARDSではグローバル全体で870件以上のプロジェクトが表彰され、約4,700人が受賞しました。また、受賞プロジェクトには、「LIXIL Playbook」の基盤であるインパクト戦略の推進や目標達成に貢献する取り組みが含まれます。事業成長を通じた企業価値の向上と、社会や環境課題の解決におけるインパクト(良い影響)創出との両立を目指し、その原動力となる全従業員が同じ方向に向かって力を結集できる職場環境づくりを制度面から支えています。
※パート社員を含む
国内では、「実力主義」の実現を目指し、等級や報酬、人事評価、勤務地・居住地、福利厚生を一体性のある軸として捉えながら、各種制度の導入や改定を行ってきました。管理職においては、すでに職務等級制度や新たな報酬制度を展開しており、2026年4月には一般社員を対象に「人事評価」および「勤務地・居住地」に関する制度の見直しを実施しました。
| 制度・施策 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|
| 勤務地限定社員制度の廃止 | (株)LIXIL |
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| 業績評価の通年実施 | (株)LIXIL および子会社原籍正社員 |
従来の年2回から年1回の通年評価へ変更。期中の環境変化に応じた目標の柔軟な見直しを可能とし、通年での成果を個人の賞与や昇給・昇格に反映。
評価の仕組み > |
| 住宅手当の廃止 | (株)LIXIL および子会社原籍正社員 |
属人的な要素を排し、職務内容や業績貢献に応じた報酬の実現を目指す。 |
| 家族手当の拡充 | (株)LIXIL および子会社原籍正社員(一般社員) |
子育て世代の支援を拡充。 |
LIXILは、労使双方が信頼関係を築き、良好な職場づくりに努めることが、会社の業績向上とやりがい・働きがいのある職場の実現につながると考えています。国内では、株式会社LIXIL原籍の正社員を対象としたユニオンショップ制による労働組合を結成しており、組合加入率は100%(2026年3月末時点)となっています。
労使基本協定には、安全衛生や作業環境に関する事項が含まれており、労使協議においては、経営状況や労働条件、安全衛生などに関する諸課題について、定期的に情報共有や議論の場を持ち、課題解決にあたっています。
また、国内で推進している人事制度改革についても、労使双方より代表者を選出し専門委員会を設置した上で協議を重ねるなど、労使一体となり取り組みを進めています。協議を経て労働条件や各種制度が導入・改定された際には、社内イントラネットや人事部門を通じて浸透を図るほか、労働組合も独自にポイントをまとめた「ユニオンガイド」を全組合員に配布するなど、労使が協力して周知活動を行っています。
国内工場では、地域社会の活性化に向けて、操業地域の高等専門学校、高等学校から採用を行っています。従業員が自身の仕事を通じて地域社会に貢献することで、やりがいや誇りを持ち、それがモチベーションの向上にもつながっています。また、同じ地域で長く働き続けることで、自社の製造技術・ノウハウ・スキルなどを次世代に継承することにも寄与しています。近年では、これらの取り組みを営業職や専門職などにも拡大し、地域人材の確保や育成に積極的に取り組んでいます。
