誰もが「自分らしく働ける」職場に
多様性を力に変え、イノベーションを推進

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「収穫の季節には、子供たちと一緒にリンゴを摘んだり、ジュースのラベル貼りをしたりして過ごしています。仕事も順調で、理想の生活を手にすることができました」

LIXILで働く宗像友紀は、かつては埼玉県に住み、都内にあるオフィスに通勤する毎日でしたが、エリア勤務を希望し長野県に転居することになりました。現職場に異動後も在宅勤務が認められて田舎暮らしと仕事を両立させています。それによって「子供たちを自然豊かな環境で育てたい」という思いも叶っています。

屋外ユニット「べジテリア アウトドア」をデザインした宗像友紀

屋外ユニット「べジテリア アウトドア」をデザインした宗像友紀

以前であれば、仕事とプライベート、どちらを優先するかという選択を迫られたかもしれません。しかし、宗像は柔軟な働き方を可能とする会社からのサポートを受けて、自分が望む働き方を実現することができました。

育児休暇から復帰した宗像は、自然を満喫できる新しい暮らしを手にしただけでなく、仕事でも大きな成果を上げています。社内で開催された、新規事業につながるビジネスアイデアを募集するコンテストで最優秀賞を受賞したことは、彼女にとって大きな転機となりました。

「幸運にも500以上のエントリーの中からグランプリを獲得できました。これは私にとって、大きな励みになりました」と振り返ります。

従業員の力を組織の原動力へ

人材を企業の価値創造の源泉とみなす「人的資本経営」への関心が高まっています。経営戦略と連動した人材育成や、働きやすい職場環境の整備など、人材への投資に力を入れることは、企業にとっても、そこで働く従業員にとっても、好循環が生まれます。

マッキンゼーの調査1によると、従業員の能力開発、社内異動の自由度、健全な職場環境などの面で優れている企業では、従業員のパフォーマンスが向上し、人材が生み出す価値が高まることが明らかになっています。同社が世界15カ国の各産業セクターから選んだ大企業1800社を分析した結果では、従業員の業務成績だけを重視している企業よりも、総合的な従業員支援を行っている企業の方が、業績や人材確保が安定し、市場環境が激変しても競争力を維持できていることがわかります。

企業コンサルティング大手のコーン・フェリーの調査2でも、従業員がやりがいを感じ、会社への貢献意欲などのエンゲージメントが高い上位25%の企業は、下位の企業と比較して純利益が2倍、収益成長率が2.5倍になっているとの結果が出ています。これはつまり、従業員の柔軟な働き方を重視し、インクルーシブな環境を構築することで、イノベーションが促進され、ひいては業績面でもプラスの効果が生まれているということです。

LIXILの人事戦略にも、こうした人的資本経営に基づく考え方が反映されています。インクルージョンをLIXILのDNAとして組み込み、イノベーション創出に向けて人材の育成、登用を進め、全社において従業員エクスペリエンスの向上を図ることを柱に 据え、積極的な取り組みが進んでいます。

イノベーションで新たな成長の基盤を築く

個人の自律的・自発的行動を促し、ボトムアップ型のイノベーションを推進することは、人材育成や従業員エンゲージメントにもプラスの効果があり、さらには、将来の事業成長にもつながります。Julia Deisterもまた、会社の支援を受けながら、こうしたイノベーションの推進を実現してきた一人です。

「Hydrific」の CEO 兼共同創業者 Julia Deister

「Hydrific」の CEO 兼共同創業者 Julia Deister

「私はLIXILで、常に自分が成長を続けていると感じています。様々な挑戦や機会にめぐまれ、キャリアという意味でも、個人としても、大きな成長につながっています」と、Deisterは言います。

「LIXILでは、能力があればチャンスをつかむことができます。その人の属性を基づいてこうあるべきだという先入観によって、判断されることはありません。私はそのような環境があったからこそ、キャリアを築き、リーダーとしての心構えを学び、成長することができたと感じています」

Hidrificは、LIXIL が米国ダートマス大学のタック・スクール・オブ・ビジネスと連携して実施しているイノベーション研修プログラム3から生まれた新規事業です。このプログラムは、革新的な新規事業をボトムアップで生み出すことを目指し、同スクールの卒業生であるLIXILのCEO瀬戸欣哉とその当時の担当教員だった経営学の専門家、Vijay “VG” Govindarajan教授4が協力して実現しました。これまでにLIXILの経営幹部も含む数百人ものリーダーが受講し、研修プログラムから生まれたアイデアの中から、事業化に向けたステージに進むものもあります。イノベーションの推進に向けて、社内のコラボレーションが増え、既存の枠に捉われない新しい考え方が浸透しています。

キャットウォール「猫壁(にゃんぺき)」をデザインした藤原未帆(右)

キャットウォール「猫壁(にゃんぺき)」をデザインした藤原未帆(右)

新卒でLIXILに入社した藤原未帆も、ゼロから新規事業を生み出した一人です。藤原は、開発部門で数年間経験を積み、現在は新規事業のプロジェクトリーダーを務めています。

「LIXILには、自分の目指すキャリアが何かを考え、それを実現する機会がある」と藤原は言います。

「自分の意見を臆することなく発言できたり、周りの人から気軽に意見をもらえる環境があることは非常に重要です。このようなオープンなコミュニケーションを通じて、私は成長できていると感じます」

インクルーシブな企業風土の醸成

「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」。LIXILの事業活動は、すべてこのPurpose(存在意義)を起点にしています。そして、従業員の指針となるLIXIL Behaviorsとして「正しいことをする」、「敬意を持って働く」、「実験し、学ぶ」の3つの行動を示し、世界各地で活躍する人材を結びつける基盤となっています。LIXILで働く誰もがこうした行動を意識し、常に実践することで、存在意義の実現に向けて、力を合わせています。

様々な個性が集まった多様なチームはイノベーションを生み出す力を持ち、その実現に向けてより良い決定を下すことができると言われています6。しかし、多様性を高めるだけでなく、それを活かすためのインクルージョンの実現が必要不可欠です。従業員一人ひとりがその可能性と能力を十分に発揮してこそ、多様化する社会や顧客のニーズに応えるイノベーションを生み出すことができるのです。

LIXILでは、従業員の多様性を活かすインクルーシブな企業文化の醸成に向けて、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)戦略を推進しています。具体的には、2030年までに女性の取締役および執行役の比率を50%に引き上げ、世界全体で女性の管理職比率を30%に向上させることを目指しています。

目標の達成に向けて、各チームのリーダーが進捗状況を追跡するためのダッシュボードの導入や、D&Iの浸透に向けてリーダーが重要な役割を果たすことから、約6,000名のマネージャーを対象としたD&Iトレーニングも実施しています。社内で実施している従業員意識調査「LIXIL Voice」では、職場においてインクルージョンが進んでいると感じる女性非管理職の比率が向上するなど、取り組みの成果があらわれてきています。

「A home for everyone - 誰もが自分らしく働ける場所」を目指して

マーケティング企画部 チームリーダー近石理絵

マーケティング企画部 チームリーダー近石理絵

「A home for everyone (誰もが自分らしく働ける場所)」。LXILはこのフレーズを全社で共有しながら、互いの違いを尊重し合いながら、一人ひとりが自分らしく能力を最大限に発揮できる職場づくりを推進しています。

以前はエグゼクティブアシスタントを務めていた近石理絵は、現在、マーケティング企画部のチームを率いています。第3子を出産後、2カ月でフルタイムの仕事に復帰することができた大きな要因は、在宅勤務が可能だったことでした。

「現在、フルタイムで仕事を続けることができているのは、在宅勤務ができているおかげです。また、第3子を出産した際に利用した、LIXILの早期復職者への金銭的サポート制度は、産後のキャリア復帰への大きな後押しになりました」

U 字型シャワーヘッド「SHIN-ON」のプロダクトマネージャー 草川研二

U 字型シャワーヘッド「SHIN-ON」のプロダクトマネージャー 草川研二

近石と同様に、草川研二もまた、会社の制度を活用しながらワークライフバランスを両立する一人です。

「LIXILは、自分の仕事とプライベート、両方の情熱を追求できる会社だと思います」と、草川は言います。

LIXILでは、さまざまな経験、能力、スキルを持つ多様な従業員が、存在意義の実現に向けて強い情熱を持って活躍しています。ペットとの新しい生活を考案したり、家族でリンゴを収穫する傍らで新製品を開発するなど、従業員一人ひとりの多様な経験やアイデアが、LIXILの未来の鍵を握っています。一人ひとりの力を組織全体の力に変えることで、持続的な成長を実現し、社会や環境に貢献することができるのです。

Shape the Future of Living(動画)

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