資源の循環利用の促進

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2026年3月期実績

廃棄物などのリサイクル率
93.5%
リサイクルアルミの使用比率
86%

考え方

地球上の天然資源の採掘量は過去50年間で3倍に増加し、2020年から2060年までに60%増加すると予想されています※1。LIXILは、「CO2ゼロと循環型の暮らし」を掲げる環境ビジョンの実現に向け、「資源の循環利用の促進」を重点領域に位置付けています。限りある資源の持続的な利用および廃棄物削減を目指して、金属・木材・樹脂・セラミックなどの原材料の調達から製造、使用、廃棄、さらに再利用までの製品ライフサイクル全体において、持続可能な利用や省資源・再利用に配慮した設計などの資源循環の取り組みを推進しています。
また、世界ではプラスチックの廃棄量が2000年からの20年間で2倍以上に増加する一方、そのリサイクル率は9%にとどまるという課題がある中※2、2021年3月期に発表した「LIXILプラスチック行動宣言」のもと、使用量削減や循環利用、代替素材の開発にも取り組んでいます。

LIXILプラスチック行動宣言(別画面が開きます)PDF:1.3MB >

目標の実現に向け、「事業プロセス」「自社バリューチェーン」「インパクトの拡大」の全フェーズを通じた包括的な戦略アプローチおよび中期目標を定め、取り組みを進めています。事業活動や自社製品の使用に伴う環境負荷を最小限にするという企業責任を果たすだけでなく、あらゆるステークホルダーと連携し環境分野における新しい価値を創造し、地球環境や社会に対してより一層大きなインパクト(良い影響)を生み出すための取り組みを推進しています。

※1「Global Resources Outlook 2024」(国連環境計画[UNEP])(英語・別画面が開きます) >
※2「Global Plastics Outlook: Economic Drivers, Environmental Impacts and Policy Options」(OECD)(英語・別画面が開きます) >

戦略アプローチおよび中期目標

戦略アプローチおよび中期目標

事業プロセスにおける取り組み

LIXILは資源の持続的な利用および廃棄物削減を実現するため、設計および生産工程の改善を通じて原材料使用量を減らすとともに、リサイクル率の向上に積極的に取り組んでいます。事業所から排出される廃棄物のリサイクル率をグローバル全体で90%にする目標(目標年:2026年3月期)については、計画を前倒しで達成しました。さらなる高みを目指すべく目標年を2031年3月期に更新し、次期目標値を95%へと引き上げました。単なる再資源化にとどまらず、工場内で発生する端材の自社製品への再利用や、これまで処理困難だった産業廃棄物の有価物化などを通じて、より質の高い資源循環を推進しています。

事業所から排出される廃棄物などのリサイクル率

事業所から排出される廃棄物などのリサイクル率

生産拠点における廃棄物削減および再資源化

生産拠点では、製造工程の改善を通じた原材料使用量および廃棄物の削減や、廃棄物の再資源化を進めています。特に、メキシコの工場における取り組みによって北米のリサイクル率は大きく伸長しています。アグアスカリエンテス工場では、衛生陶器の製造に使用される石膏型の再資源化によって、リサイクル率が2022年3月期の49.6%から、2026年3月期には93.5%へ向上しました。
LIXIL Housing Technology (LHT)のベトナム工場では、汚泥の発生量削減に取り組んでおり、発生した汚泥はすべて原材料として活用する社内リサイクルの実現を目指し、対象物の無害化証明を取得しています。取り組みを開始した2022年3月期は63.3%だった汚泥を含む工場の廃棄物のリサイクル率を大きく向上させ、2024年3月期以降は99%以上のリサイクル率を維持しています。LIXIL Water Technology Japan (LWTJ)では、埋め立て処分していたキッチンのセラミック端材を、ボイラー洗浄用ショットブラスト材として有価物化しました。

こうした拠点ごとの取り組みをさらに推進すべく、工場を横断する活動や恒久的な管理体制の強化に注力しています。工場を横断する取り組みとして、廃棄物担当者会議を対面で行い、取り組み事例や課題認識の共有や、課題への対策などについて協議しています。この活動を通じて、各工場に共通する課題であった鉄部品付き紙管の有価物化に取り組み、工場からの産業廃棄物発生を撤廃しました。

樹脂端材の工場内リサイクル

樹脂については、窓から窓へのマテリアルリサイクルの実現に向け、国内の工場内で発生する「端材」のリサイクルシステム構築や分別設備導入などにより、樹脂材の有効利用・循環利用を推進しています。栗沢工場では、端材や検査基準外品を色別に分離して粉砕し原料化する取り組みや樹脂の切粉を原料として使用する技術、また製品に利用できないものはパレット敷板などへ再利用することで、2024年3月期に工場内の樹脂窓端材リサイクル率100%を達成しました。

・衛生陶器の製造工程で発生する陶器片の100%再資源化
LIXILは、衛生陶器の主力製造拠点である榎戸工場において、製造工程で発生する陶器片を、高品質な衛生陶器の原料として100%再資源化する技術を確立し、本格的な運用を開始しました。従来、品質基準を満たさない陶器片は自社製品への再利用に制限があり、年間約200トンが道路の路盤材など別の用途でのリサイクルにとどまっていました。長年培った知見を結集し、原料の配合バランスを最適化した製造方法を確立したことで、資源の価値を損なうことなく、陶器から陶器へと循環させる質の高いリサイクルを実現しました。これにより、主原料である粘土や長石などの限られた天然資源の使用を抑制するとともに、環境負荷の低減と資源を循環させるものづくりを両立しています。

・アルミ製造工程で発生する副産物の有価物化
LIXILでは、リサイクルアルミの使用を推進していますが、使用量が増加することは、溶解する際に発生する酸化物も増加することを意味します。従来、これらの酸化物で再処理ができないものはアルミ鉱さいという産業廃棄物として処分されてきました。アルミ鉱さいは水分に触れると発熱しガスを発生させる性質を有するため、安全に処理できる処理業者は多くなく、安定的かつ継続的な処理をいかにして担保するかが課題でした。そこで、LIXILではアルミ鉱さいから純度の高い水酸化アルミを析出する技術を確立しました。析出された水酸化アルミは、自社タイル製品の「エコカラット」の原料として再資源化できることが確認されています。
また、アルミの表面処理工程で発生するアルミスラッジについても、従来は産業廃棄物として処理されていたものを、他企業と連携してともにアルミスラッジを有価物化する仕組みを構築しました。この有価物は、焼却設備等で発生する有害物質を無害化する環境用材料として有効活用されています。

自社バリューチェーンにおける取り組み

LIXILは、バリューチェーン全体における資源の持続的な利用と廃棄物削減に向けて、新規に投入する資源を最小化するため、アルミや再生樹脂、再生木材などのリサイクル材・再生可能素材の使用比率を向上する取り組みを推進しています。その一環として、2031年3月期までに、ハウジング事業で使用されるアルミ形材におけるリサイクルアルミの使用比率を100%にする目標を掲げています。このほか、使い捨てプラスチックパッケージの削減や製品寿命の長期化、再利用に配慮した設計などによる資源効率性の高い製品の拡充、製品から製品への循環システムの構築にも取り組んでいます。

アルミ形材のリサイクル材
使用比率

アルミ形材のリサイクル材使用比率

新規投入資源の最小化

LIXIL国内工場では、新地金精錬などのアルミ製品製造に必要なエネルギーの削減に向けて、市中アルミ資材を再生利用した製品開発を推進しています。また、LIXIL Internationalの水栓金具の製造拠点では、溶解炉での合金精錬工程を内製化しており、GROHEブランド製品の原材料となる真鍮の最大80%は工場内外から収集したリサイクル材です。

アルミ溶解炉への原料投入

アルミ溶解炉への原料投入

• 循環型低炭素アルミ「PremiAL」シリーズ
LIXILでは長年にわたりアルミ資材のリサイクル技術の開発に取り組み、業界トップクラスのリサイクルアルミ使用比率86%を実現しています。2024年3月期には、原材料にリサイクルアルミを100%使用し、新地金を使用した製品と比較してCO2排出量を約80%削減する「PremiAL R100」の展開をビル用形材から開始しました。2025年10月からは、新地金を使用した製品と比較してCO2排出量を約50%削減する標準品「PremiAL」を、LIXILが製造するアルミ形材を使用する全製品において価格据え置きで展開しました。国内外すべてのアルミ形材製造拠点で量産体制を確立したことにより、「PremiAL」シリーズは、標準品の「PremiAL」、受注生産品の「PremiAL R70」および「PremiAL R100」の3シリーズへと拡大しています。本シリーズはいずれも第三者検証である「SuMPO EPD」を取得しており、建設時に使用する建材の環境負荷を見える化しています。

PremiAL

PremiALシリーズ(別画面が開きます) >

• 人工木デッキ
LIXILの人工木デッキは、基材部の原料に、製造工程で発生する木粉や木くずと、自治体が回収・再生した再生プラスチックを使用し、リサイクル材を100%使用した環境に配慮した設計です。また従来は再資源化困難だった廃プラスチックに着目し、独自の革新的な技術で開発した新素材「revia」を採用した樹ら楽木彫タイプも2026年からラインナップしました。

資源循環型製品(別画面が開きます) >

人工木デッキ

デッキDCの施工イメージ

• 使い捨てプラスチックパッケージの削減
LIXILは、エンドユーザーが廃棄するプラスチックパッケージについて、環境配慮型資材への代替や梱包材の削減などに取り組んでいます。GROHEブランドのイニシアティブ「Less Plastic Initiative」では、2018年より製品のパッケージ資材をプラスチックから持続可能な代替素材へ切り替えを進め、2023年3月期には梱包材から不要なプラスチックを完全に排除しました。国内では、エンドユーザーの手元に届く取扱説明書のパッケージを、石油由来のバージンプラスチックを使用していないバイオマスプラスチックやリサイクルプラスチックへ順次切り替えを進めています。

資源効率性の高い製品の拡充

• リフレッシュ シャワートイレ
LIXILの一部のシャワートイレ一体型便器は、最新機能を搭載したトイレ機能部だけを簡単に交換し、便器部を継続して使用することが可能です。衛生陶器は長寿命であることから、便器部を長く使用することで廃棄処分を減らし、新たな製品の製造に必要な資源やCO2排出量を削減することができます。

アップグレード対応製品(別画面が開きます) >

リフレッシュ シャワートイレ

リフレッシュ シャワートイレ

• 取替浄水スパウト
LIXILの一部のキッチン用水栓では、スパウト(吐水口部分)だけを後から浄水機能付きスパウトに取り換えられるように設計されているため、使用後の水栓の廃棄を減らすことができます。

アップグレード対応製品(別画面が開きます) >

浄水栓へアップグレード

浄水栓へアップグレード

• 樹脂窓「EW」(TOSTEMブランド)
高い断熱性能により、住まいの暖冷房効率を高めることで、居住時のCO2排出量削減に貢献しています。また、製造工程の端材を活用して引違い窓※でのリサイクル材使用率を自社従来品と比較して約3倍に拡大しており、樹脂とガラスを容易に分離できるよう接着式ではなく押縁で固定する構造を採用した製品設計や、樹脂形材と同時に再生利用できるラッピング材の採用など、製品をリサイクルしやすくすることで廃棄物を削減し、新規投入資源を抑制しています。

※S仕様の場合

資源循環型製品(別画面が開きます) >

樹脂フレームとガラスを分離回収しやすいEW断面図

樹脂フレームとガラスを分離回収しやすいEW断面図

• 可動式アメニティブース「withCUBE」
大掛かりな工事を必要とせず、最短1日※でトイレの設置が可能で、簡単に撤収もできるため物流センターなどの施設が抱えるトイレの課題を改善しています。様々な場所で簡単に設置・撤収ができるトイレ空間を、購入だけでなくリース契約でも提供することで、製品のライフサイクルで投入される資源やエネルギー、廃棄物の削減につなげています。

※事前準備として給排水、電気工事などが別途必要

withCUBE(別画面が開きます) >

withCUBE施工イメージ

withCUBE施工イメージ

製品から製品への循環システムの構築

使い終わった製品を再び同じ製品に生まれ変わらせることを目指して、政府や自治体、業界団体、ビジネスパートナーなどのステークホルダーと連携しながら、調達から生産、販売、施工、回収に至るエコシステムの構築を通じて、資源循環システムの実現に取り組んでいます。

インパクトの拡大に向けた取り組み

LIXILは、再資源化が困難な廃プラスチックの削減に向け、廃プラスチックを有効活用した循環型素材の開発に取り組んでいます。

• 循環型素材「レビア」
これまで再資源化が困難とされてきた複合プラスチックをはじめ、ほぼすべての種類の廃プラスチックと、建築物の解体や補修などから生じる廃木材を融合したLIXILの循環型素材です。従来は焼却・埋め立て処分、熱回収されてきた廃プラスチックを再資源化することで、CO2排出量の削減にも貢献します。2025年3月期には量産化を開始し、さらに、三重県津市とプラスチック資源循環について連携することで、資源の地域内循環の一歩となる、プラスチック資源循環の推進に関するパートナーシップ協定を締結しました。また、2025年の日本国際博覧会(大阪・関西万博)に「レビア」を使用した舗装材「レビアペイブ」をはじめとした製品を提供しました。

レビア(別画面が開きます) >

レビアパネル施工イメージ

レビアパネル施工イメージ

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