LIXILは、世界中の誰もが描く住まいの夢を実現するために、日々の暮らしの課題を解決する先進的なトイレ、お風呂、キッチンなどの水まわり製品と窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を開発、提供しています。
LIXILは、2019年3月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明した後、2024年1月に自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)が開発したフレームワークに沿った開示意思を表明する「TNFD Early Adopter」への登録※1を発表しました。
「LIXIL環境ビジョン2050」では、「気候変動対策」「水の持続可能性の追求」「資源の循環利用の促進」をビジョン達成に向けた重点領域に定めており、これらに共通する基盤として「生物多様性の保全」を重要課題に位置付けています。LIXILの事業活動と気候変動、自然資本および生物多様性への依存と影響関係、これらによるリスクと機会においては、他の重要課題との関連性を含め特定・評価を行っています。報告を受けた執行役会・取締役会が内容を承認・監督し、環境戦略の事業戦略への統合を進めています。
※1 2023年12月に登録
過去のレポートはレポートアーカイブをご覧ください。
以下は、「TCFD・TNFD提言に基づく情報開示レポート」より抜粋
取締役会は、環境課題を含めた重要課題に対する目標や実行計画に関する進捗状況について執行役会から半期ごとに報告を受け、議論・監督を行っています。気候変動、自然資本及び生物多様性に関するリスクや機会に対する施策の審議、全社の目標管理とモニタリングなどは環境戦略審議会で協議され、インパクト戦略委員会で決定し、執行役会において目標や実行計画について協議・承認を実施しています。
人権と自然資本及び生物多様性を含めた環境課題との関連性を認識したうえで、人権尊重を事業活動の基本とした「LIXIL人権方針」を定めています。また、従業員やお客さま、調達先などのビジネスパートナー、株主や投資家、事業拠点の地域社会に暮らす方々人びとなどの事業活動に関連する人権課題について、ステークホルダーとの対話に努めています。
人権の尊重>
LIXIL 人権方針>
ステークホルダーエンゲージメント>
気候変動が自社のバリューチェーンや社会にもたらすリスクの中で、特に事業への影響が大きいと想定されるリスクと機会を特定するためにシナリオ分析を実施しています。1.5℃シナリオおよび4℃シナリオにおいて、気候変動がもたらす政策・規制や市場変化による移行リスク、異常気象などの物理リスクを特定し、その財務影響を把握しました。気候変動課題には、水や資源循環、生物多様性といった環境課題が関連していることを認識し取り組みを進めています。
自然資本および生物多様性と自社のバリューチェーンとの依存、影響の関係、リスクと機会を特定するためにTNFDが提唱するLEAPアプローチに基づく評価を実施しています。
気候変動のシナリオ分析とLEAPアプローチによって特定された重要なリスクと機会、それらの課題への対応戦略を下表「重要なリスクに対する対応戦略」「重要な機会に対する対応戦略」に示しています。
詳細の取り組みは以下を参照ください。
気候変動対策>
水の持続可能性の追求>
資源の循環利用の促進>
気候関連および自然関連の依存、影響、リスクとおよび機会について、環境戦略審議会の責任のもとで重要なリスクおよび機会を特定し、影響の度合いを評価しています。事業等のリスクはそれぞれの重要性を判断した上で、あらゆる階層の組織で対応策を立案・実行し、進捗状況をモニタリングすることで、継続的に改善する活動を展開しています。
気候関連および自然関連の依存、影響、リスクと機会を評価し管理するための測定指標を設定し、進捗を管理しています。また、環境ビジョン2050に向けた中期目標として気候関連および自然関連のリスクと機会に対する指標を設定し、各指標は実績を開示しています。
重要なリスクに対する対応戦略
| 気候 | 自然 | リスク内容と事業への影響 | 財務影響の程度 | 対応策 | 指標と目標 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 移行リスク | ● | 炭素税導入による操業コストの増大 | 約100億円※1 | 追加課税なし |
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2031年3月期までに
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2051年3月期までに Scope 1 & 2、Scope 3 実質ゼロ |
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| ● | ● | 市場の変化による原材料・部材調達コストの増加 | 定量化に必要な パラメータ不足のため 財務影響は非算出 |
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2026年3月期までに 廃棄物などのリサイクル率 90% |
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| ● | 環境負荷低減に向けた設備導入によるコストの増加 |
環境戦略が事業戦略へ統合されたことによる適切な事業判断
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| ● | ● | 自社工場における環境関連法規制への未対応による企業価値毀損 |
環境マネジメント
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| ● | ● | 調達先における環境関連法規制の未対応による調達活動の停止 |
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| 物理リスク | ● | ● | 台風や洪水に伴う自社工場の被災による売上機会の喪失 | 約15億円※2 |
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| ● | ● | 渇水などによる自社工場の操業停止による売上機会の喪失 | 定量化に必要なパラメータ不足のため財務影響は非算出 |
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2031年3月期までに水使用効率 20%改善(2019年3月期比) |
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| ● | 原材料の採掘などに伴う生態系破壊による調達活動の停止 |
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※1 Scope 1、Scope 2のCO₂排出量に対して炭素税(国際エネルギー機関[IEA] が公表する1.5℃目標実現のために導入が必要と想定される炭素税価格を使用)が課せられた場合の想定額を算出
※2 世界資源研究所(WRI)が提供するAqueduct Floods および 日本の各自治体のハザードマップを用いて、全生産拠点の浸水リスクを評価(事業継続計画[BCP] によるリスク低減を加味せず、生産拠点の立地条件のみに基づく)し、国土交通省の治水経済調査マニュアルが提示する浸水高さごとの想定停止日数と、該当拠点の1日当たりの生産高を乗じて損失額の平均値を算出
※3 製品使用において間接的に消費される給湯エネルギーなどに由来した排出量は除く
重要な機会に対する対応戦略
| 気候 | 自然 | 機会内容と事業への影響 | LIXILの取り組み | 指標と目標 |
|---|---|---|---|---|
| ● | 新築住宅のZEH普及や既築住宅の省エネリフォーム拡大に向けた省エネ商品・サービスの需要増加 |
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2026年3月期までに新築戸建住宅向け高性能窓の販売構成比(日本)100% 2031年3月期までに節湯水栓・節水トイレの販売構成比 (日本)100% |
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| ● | ● | 低炭素材料を利用した製品、資源の環境性に配慮した製品などの需要増加 |
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2031年3月期までにリサイクルアルミの使用比率 100% |
| ● | 災害対策・災害復興商材などの需要増加 |
製品を通じた気候変動への適応
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| ● | ● | 節水・水質改善などに貢献する商材などの需要増加 |
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2025年3月期までに節水製品による水使用削減貢献量 年間20億m3 |
| ● | サプライチェーンにおける環境データのトレーサビリティ構築によるレジリエンスの向上 |
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| ● | 天然資源の消費を回避する多様化された事業活動による競争力の向上 |
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| ● | 資源効率化に向けた技術革新の投資および新技術の導入による企業価値向上 |
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