LIXILは、世界中の誰もが描く住まいの夢を実現するために、日々の暮らしの課題を解決する先進的なトイレ、お風呂、キッチンなどの水まわり製品と窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を開発、提供しています。

CASE STUDY #1
【ケニア】子どもたちの笑顔と健康を守る衛生ソリューション
革新的で手頃な価格の衛生ソリューションが、ケニアの農村部で尊厳を回復し、病気を減らし、より健康的な生活を育んでいます。「SATO」トイレを含む新しい設備の導入を通じて、家庭やコミュニティは日常生活の質と公衆衛生が劇的に向上していくのを目の当たりにしています。
キトゥイ郡のムセンゴ・コンプリヘンシブ・スクールに通うビクトリア・ムウェンデさんは、以前のトイレの設計や数の問題がもたらした困難と、今回の改善が障がいのある生徒たちも安心して使える環境をいかにもたらしたかを振り返ります。「古いトイレのひどい臭いは、いつも私を不快にさせました。不衛生な環境のせいで、頻繁にお腹を壊していたのです。でも、新しく清潔なトイレのおかげで、心も体も健やかです。もう嫌な臭いも、お腹の悩みもありません」と語りました。
キトゥイ郡政府は、LIXILおよびユニセフ・ケニアのパートナーシップのもと、清潔な衛生環境が果たす重要な役割について公衆衛生の意識を高めるため、同校の生徒、教師、そして学校運営委員会(BOM)を対象に、衛生推進、月経衛生管理、施設の維持管理に関する研修を実施しました。
キトゥイ郡の学校衛生・水コーディネーターであるジャスティーナ・ペレイラ氏は、「施設の持続可能な利用と維持管理のため、学校運営委員会は、基本的な衛生環境が人の健康と尊厳への投資であることを学びました」と述べ、運営委員会が学校におけるリソース配分において重要な役割を担っていると付け加えました。
同校のキンマンジ・オネスムス校長は、より広範な影響を強調します。「このトイレは健康状態を改善しただけでなく、生徒たちが勉学に集中できる環境を整えてくれました。このパートナーシップは、まさに革新的で、人生を変えるほどのインパクトがあります。ユニセフとLIXILに心から感謝しています。」
総合学校の生徒たちはさらに一歩進んで保健クラブを結成し、学校全体で手洗いや適切な衛生習慣への意識を高める活動を推進しています。「クラブのミーティングを通じて、清潔で安全なトイレは、排泄物の適切な管理、水源汚染の低減につながり、ひいては私たちを病気から守ってくれるのだと学びました」とムウェンデさんは語りました。
記事・写真提供:ユニセフ・ケニア事務所

CASE STUDY #2
衛生環境の格差を埋める:テスファイェさんが農村にもたらした変化
エチオピア南部のブシェラ村で、一人の熟練した設置事業者が、一つまた一つとトイレを改修し、地域の衛生環境に大きな変革をもたらしています。彼の名は、テスファイェさん。彼の手によって、悪臭や害虫の原因となっていた従来の土間のトイレは、耐久性の高いコンクリートの床とLIXILのSATO Panを備えた、清潔で衛生的な空間へと生まれ変わります。
テスファイェさんの挑戦の始まりは、2015年にコンクリートスラブ製造の専門研修を受けたことにさかのぼります。彼は仲間と共に「ラキリナ・サニテーション・エンタープライズ」を立ち上げ、10年間で7,000枚以上のコンクリートスラブを販売・設置する目覚ましい成果を上げました。しかし、その価格と重量が、特に遠隔地に住む人々にとっては導入の大きな障壁となっていました。
大きな転換点となったのが、軽量で入手しやすい手頃な価格のプラスチック製トイレ SATO Pan の登場でした。この革新的な製品は、これまで設置が難しかった遠隔地のコミュニティにも衛生的なトイレを届けることを可能にし、テスファイェさんのチームはわずか1年で1,000基以上の SATO Pan を設置しました。
こうした成功を収める一方で、テスファイェさんには製品を展示するための専用スペースがないという課題がありました。彼の活動にかける情熱と献身に感銘を受けた、ユニセフとLIXILのグローバル・パートナーシップ「Make a Splash!」は、彼が長年夢見ていた店舗開設のための資金援助を実施。これにより、地域の人々が近代的な衛生ソリューションを直接見て学び、購入できる待望の拠点が誕生しました。今後、彼は2種類のプラスチック製トイレ製品に加え、他の建設資材や衛生用品も取り扱う計画です。
「人々が屋外での排泄をやめ、適切な衛生設備を使うようになる姿を目の当たりにできるのは、言葉にならないほどの喜びです」とテスファイェさんは語ります。「この仕事は、単にトイレを改善するだけでなく、私の大切な生計手段でもあります。おかげで生活水準は向上し、より良い家を建て、子どもたちをより良い学校に通わせることができています。」
「Make a Splash!」パートナーシップ・フェーズ3では、エチオピア南部4州の8つのworeda(郡)において、衛生市場の発展を力強く後押ししています。持続可能なマーケットシステムを構築することで、安全に管理された基本的な衛生設備の普及を促進し、コミュニティが自ら適切な衛生環境に投資できるよう支援しています。これにより、すべての人々のより健康な未来の実現を目指します。このイニシアチブは、SDGs 目標6.2(2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な公下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性及び少女、並びに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を払う。)の達成にも貢献するものです。
記事・写真提供:ユニセフ・エチオピア事務所

CASE STUDY #3
きれいなトイレへの情熱
ナイジェリアのオヨ州で、地域の人々から「Oni Toilet(トイレの人)」の愛称で知られるトイレ事業者のアビンボラ・バログンさん。彼女は、一つまた一つとトイレを普及させることで屋外排泄をなくし、衛生環境を改善するという使命に燃えています。
「昔から清潔なトイレが大好きでした」と彼女は語ります。しかし、それが人生を変えるほどの事業になるとは、ユニセフと地方給水衛生局(RUWASSA)が主催した研修に参加するまで思いもしませんでした。この研修で建設スキルを習得し、ユニセフとオヨ州政府が支援するマイクロファイナンスの融資プログラムを知ります。このプログラムのおかげで、これまでトイレの設置など考えられなかった家庭にも、手ごろな価格のトイレを届けられるようになったのです。
手ごろな価格であることは、極めて重要でした。「当初、多くの人々は自分たちがトイレを持てるなんて、信じられませんでした」とアビンボラさんは語ります。「でも、私がセメント、リング、ブロック、そしてSATOの便器を持って現れると、新しいトイレがあっという間にできあがることに、皆とても驚くのです。」
現地の衛生環境は、改善が急がれる深刻な状況にあります。オヨ州では、人口の54%が今なお屋外で排泄を行っており、安全に管理された衛生設備を利用できるのはわずか10%に過ぎません。こうした設備の欠如は、特に夜間にプライバシーを求めて危険にさらされる女性や少女に、深刻な影響を及ぼしています。劣悪な衛生環境は、コレラのような病気の蔓延の温床にもなっています。
アビンボラさんは、退職者やシングルマザー、未亡人など、コミュニティの中でも特に弱い立場に置かれがちな人々の支援に力を注いでいます。「返済しやすい柔軟なプランで融資を受けられるよう、一人ひとりをサポートしています」と彼女は説明します。この4年間で127基以上のトイレを建設し、800人以上の暮らしに貢献してきました。「人々から寄せられる感謝の言葉は、何物にも代えがたい宝物です。」
インフレなどによってローンの返済が困難になるなどの課題はありますが、アビンボラさんの情熱が揺らぐことはありません。彼女は、汚水を肥料やバイオ燃料に変えるための基幹汚水処理施設を設立するという、大きな夢を抱いています。「廃棄物を適切に管理すれば、収益を生み出すことだってできるのです!」と彼女は目を輝かせます。彼女にとって、トイレは尊厳、安全、そして健康の象徴です。「トイレは、人生を変える力を持っています。これからも事業を成長させながら、人々が適切な衛生設備を手に入れられるよう、支援し続けたいです。」
記事・写真提供:ユニセフ・ナイジェリア事務所

CASE STUDY #4
知識が拓く、より健康な未来への道
タンザニアのイリンガ州に暮らすイマニ・ラマダニさん。かつて彼女の日常は、劣悪な衛生環境がもたらす危険と常に隣り合わせでした。家族が使っていたのは間に合わせのトイレで、それは「ドアも屋根もなく、悪臭が漂い、無数のハエが飛び交う」不衛生なものでした。これは、人口の約44%が衛生的に改善されていないトイレを使用しているタンザニアにおいて、多くの人々が直面している厳しい現実です。
変化のきっかけは知識でした。LIXILとユニセフのパートナーシップ「Make a Splash!」を通じてその知識は届けられたのです。「村役場やメディアを通してこの活動を知り、清潔な環境を保ち、適切なトイレを設置することの大切さを学びました」とイマニさんは語ります。この知識こそが、彼女のコミュニティに大きな変化をもたらす原動力となったのです。「衛生的なトイレの利点を知ったことで、私たちの意識は少しずつ変わり始めました」とイマニさんは説明します。
高まった衛生意識は、より安全なトイレへの需要を生み出しました。その声に応えたのが、ジャスコ・ルダシさんのような熟練した設置事業者たちです。「私たちが暮らしていた環境は過酷でした。粗末なつくりの汲み取り式トイレに頼るしかない暮らしは、困難を極めました」と彼は振り返ります。ジャスコさんはいま、SATO製品を設置することで、コミュニティが求める変化を現実のものにしています。
この変化がもたらしたものは絶大です。イマニさんにとって、それは新しいトイレ以上の価値を持っています。それは、家族の未来を守ることそのものなのです。彼女はこう締めくくります。「従来の不衛生なトイレが病気を引き起こし、家族の健康や日々の生産性を脅かしていることに、私たちは気づいていませんでした。トイレが改善されてから、家族みんなが健康で、力強く毎日を過ごしています。」
記事・動画提供:ユニセフ・タンザニア事務所

CASE STUDY #5
トイレを建て、未来を築く:インドの衛生革命を牽引する設置事業者の役割
インド各地の村々で、ジャヤンティ・アンドゥアさんのような熟練した技術者によって、静かな、しかし確実な衛生革命が進行しています。サンバルプールで設置事業者として働く彼女の仕事は、単にトイレを設置することにとどまりません。それは、コミュニティ地域社会の、より衛生的で尊厳に満ちた未来を築くことなのです。
インドは、政府主導の「スワッチ・バーラト・ミッション(クリーン・インディア・ミッション)」を推進し、屋外排泄の根絶で目覚ましい成果を上げてきました。今、その焦点は「既存のトイレをいかに安全に管理するか」という、より複雑な課題へと移行しつつあります。多くの場合、それは不衛生なシングル・ピットトイレから、より安全なツインピット・システムへの改修を意味します。
ジャヤンティさんは、「Make a Splash!」パートナーシップを通じて、この変化をリードするための専門的なトレーニングを受けました。そこで彼女は、SATO i-Trapのような画期的な製品を用いてトイレを改良し、排泄物を敷地内で安全に処理できる、格段に進化したツイン・ピットモデルへと転換させる技術を習得しました。この経験は、彼女がより公正で人間らしい仕事(ディーセント・ワーク)を得る機会を創出しただけでなく、彼女をコミュニティにおける変革の重要な担い手へと押し上げました。
ジャヤンティさんの専門技術は、女性の自助グループや「トイレクリニック」による啓発活動と相まって、各家庭の意識と行動に大きな変化をもたらしています。衛生環境の改善がもたらす健康上の利点を深く理解した家族は、自らの資金でトイレをアップグレードすることを選ぶようになっています。この前向きな変化は、本パートナーシップが利用を促進してきた、マイクロファイナンス機関や政府の融資プログラムによって、さらに後押しされています。
記事・写真提供:ユニセフ・インド事務所

CASE STUDY #6
デジタル・ワンストップショップが消費者をつなぐ
国民の約90%がトイレを利用しているインドネシアにおいて、衛生に関する課題は複雑で見えにくいものです。問題はアクセスではなく、その安全性にあります。「安全に管理されている」とはどういうことか、多くの人々にとって明確なっていないことから、多くの浄化槽が不適切に設置され、環境汚染や健康リスクを生み出しています。インドネシアの衛生市場は、正に家庭や供給業者、そしてサービス提供者がばらばらに存在するパズルのような状態でした。
この問題を解決するため、「Make a Splash!」パートナーシップはインドネシア政府と緊密かつ深く連携し、協調的なアプローチを取りました。本パートナーシップは、政府が安全に管理された衛生設備(トイレ)に関する国の目標を設定するにあたって支援を行い、本目標が国家開発計画に盛り込まれる際の一助となりました。地方レベルでは、浄化槽の汚泥除去に関する新たな規制の策定を支援しました。ある自治体の市長に対しては、全市民にとって重要な本衛生サービスを十分に提供できるよう、その予算を確保するための「下水料金徴収システム」を導入する手助けも行いました。
現在、こうした政策面における強固な土台を生かし、社会を大きく変える力をもつデジタル技術によるソリューションとして、政府が進めている「ワン・ストップ・ショップ」プラットフォームの開発を支援しています。この取り組みは、単なるアプリの開発に留まることなく、消費者と、政府が承認した浄化槽供給業者や認定汚泥除去業者、SATOを含む衛生製品、さらには衛生設備改修のための融資を提供する金融機関をつなぐような、ダイナミックなエコシステムを構築することを目指しています。
ばらばらに提供されていたサービスを、ひとつの信頼できるプラットフォームにまとめることで、このプログラムは最大600万人にサービスを提供するポテンシャルをもち、提供するサービスの品質と責任の所在を明確にします。
この政府との協働とデジタル・イノベーションのユニークな融合は、複雑な分断化という課題を、連携の取れた持続可能なシステムに変えていくことを目指しています。そして、この取り組みは、安全に管理された衛生設備(トイレ)によってもたらされる尊厳と健康の恩恵を、インドネシアのすべての家族が享受できる未来の実現に向けた、きわめて重要な一歩となっています。
ユニセフは特定の企業やブランド、製品やサービスを推奨していません.
記事・写真提供:ユニセフ・インドネシア事務所
世界では未だ多くの子どもたちが衛生的なトイレや手洗い設備を使えない状況にあります。病気の感染拡大を予防し、健康を守り、子どもたちが尊厳ある生活を送るための衛生設備や教育が必要です。
ユニセフは特定の企業やブランド、製品やサービスを推奨していません
※WHOとユニセフの共同監査プログラム(JMP)による報告書「家庭の水と衛生の前進2000-2022」より
https://washdata.org/reports/jmp-2023-wash-households