CR委員長メッセージ

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Jin Song Montesano

取締役 執行役専務
人事・総務・広報・渉外・
コーポレート・レスポンシビリティ担当 兼
Chief People Officer
ジン・ソン・モンテサーノ

2022年3月期、LIXILは事業全体にサステナビリティをさらに浸透させる取り組みを推進し、環境性能や多様な消費者のニーズに配慮した製品を提供してきました。また、コーポレートガバナンス・コードの改正に伴い、コーポレート・レスポンシビリティ(CR)委員会の構成やガバナンスを見直し、経営戦略における持続可能性に関する議論をより実質的かつ活発なものにしています。

人権の取り組みの強化

また、人権方針の見直しも実施しました。LIXILはすべてのステークホルダーの人権尊重を事業活動の基本としており、人権の取り組みを強化するために人権方針を定期的に改善しています。昨年の改定では、法務・コンプライアンス担当の執行役が監督するガバナンス体制や2021年3月期に特定したLIXIL人権重要分野、人権デューデリジェンスのプロセス、およびそれらを通じた人権リスク低減に向けたコミットメント、懸念報告(内部通報)制度などに関して、より詳細に明記しています。

さらに、潜在的な人権リスクを特定するために、国内外の全従業員(間接雇用を含む)を対象とする人権リスク調査を実施し、約6割の従業員から回答を得ました。ここから地域別や組織別、年齢別、人権課題別などの傾向を把握しました。

グローバルな衛生課題の解決

当社のソーシャルビジネス「SATO」は、成長を加速させています。SATOの出荷台数は3年連続で100万台を突破し、2025年までに衛生環境の改善を通して世界で1億人の人びとの生活の質を向上させるという目標達成に向け、順調に進捗しています。

グローバルな衛生課題の解決に向けて大規模な変革を推進すべく、2022年3月期はパートナーシップを通じた活動に注力しました。米国国際開発庁(USAID)と発足した新たなパートナーシップ「Partnership for Better Living」は、SATOブランド製品の普及加速と今後5年間で200万人以上の衛生環境の改善を目指しています。国際連合児童基金(ユニセフ)とのグローバルパートナーシップ「MAKE A SPLASH!」は、活動・地域を世界で最も人口の多いインド、インドネシア、ナイジェリアの3ヵ国にも拡大しています。SATO製品は現在45ヵ国以上の家庭や学校、公共施設に導入されています。

EMENA地域では、GROHEブランド製品のCRMキャンペーン「Energy for Life」の対象を13ヵ国に拡大し、「MAKE A SPLASH!」へのさらなる貢献を推進しました。また、2021年には配管技術指導を行う「GROHE Installer Vocational Training Education(GIVE)」プログラムの学校を新たに12校開校しました。このプログラムは、地域の衛生課題を解決できる優秀な施工業者を育成し、多くの人びとの生活の改善にも貢献しています。

米国では、アラバマ州ラウンズ郡の衛生課題解決に向けて、革新的で持続可能な廃水処理ソリューションを提供しました。このモデルは、下水道が整っていない全米200万人の暮らしを改善する可能性を秘めています。

水の保全と環境保護

LIXILは、環境問題への取り組みで社会に価値のある影響を及ぼすリーディングカンパニーを目指しており、「環境ビジョン2050」の実現に向け、「気候変動対策を通じた緩和と適応」「水の持続可能性を追求」「資源の循環利用を促進」の3つの領域に注力しています。

気候変動対策に向けて、再生可能エネルギーへ切り替えることで工場や物流センター、営業所などでのエネルギー総消費量を削減しています。日本では、住宅からのCO₂排出量を削減することで国の「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を支援する断熱性能に優れた高性能窓「TW」を発売し、新築用サッシをすべてフルモデルチェンジしました。

また、引き続き事業活動全体を通した水の効率的な利用を推進しています。すべての製品ブランドの製造に伴う水とエネルギーの消費量を計測し、さらなる効率化に取り組んでいます。また、タッチレス水栓や節水型トイレを含む、節水・省エネ技術や浄水技術を搭載した水の環境価値を高める製品のラインナップをすべてのグローバルブランドで拡充しています。

さらに、循環型ものづくりを推進する「Cradle to Cradle®」認証製品のラインナップを拡げるとともに、フランスや北欧など欧州数市場で求められつつある「製品パスポート」を環境製品宣言(EPD)の規格で準備しています。

当社は、環境課題がリスクと機会の両側面を持つという認識のもと、環境関連部門や事業部門、経営陣が一丸となって戦略を推進しています。「環境ビジョン2050」の実現への取り組みをさらに強化するため、昨年11月に「環境戦略委員会」を立ち上げ、2023年3月期中にLIXILが目指す環境への貢献を明示する「環境戦略」を策定する予定です。

多様性の尊重
(ダイバーシティ&インクルージョン)

LIXILが、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進する理由は、単にそれが「正しいこと」であるというだけではなく、長期的な競争力を強化する戦略的価値があると捉えているからです。当社では、インクルージョンの実現を目標に掲げることが、結果として組織の多様性につながると考えています。インクルージョンを推進することで、多様な知識や視点を取り入れ、多岐にわたるお客さまのニーズにより的確に応えることができるのです。

この変革を実現させるために、採用プロセスからバイアスをなくし、多様な人材を獲得するべく、グローバル人材方針に採用ガイダンスを追加しました。人材育成も強化しており、メンタリング・プログラムやD&Iトレーニングを実施するほか、People & Organizational Development(POD:人材組織レビュー)を通じて後継者候補となりうる女性従業員の把握と育成を推進しています。

従業員の声を聴くことも重要な要素であり、従業員意識調査「LIXIL VOICE」を刷新し、従業員エクスペリエンスにおいて重要な要素を捉えるようにしました。さらに、従業員が中心となって、特性やバックグラウンド、経験を共有できるよう、5つの従業員リソースグループ(ERGs:Employee Resource Groups)を立ち上げて従業員同士のつながりを強化しました。また、スーパーフレックス制度を導入し、柔軟な働き方を推進しており、このような職場づくりも、インクルージョンの定着に寄与しています。

LIXILがPurpose(存在意義)を実現するための中核を成すCR戦略。戦略を着実に推進することで存在意義を体現し、ステークホルダーに価値のあるインパクトを生み出すことで、私たちは社会に貢献してまいります。

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