品質と製品安全

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考え方

LIXILは、お客さまや社会からの信頼の源泉は「品質」であるという考えのもと、製品の品質向上と安全性を実現することを、重要課題の一つに位置付けています。世界各国において常に最高品質のものづくり・サービスを追求するため、「LIXIL品質方針」を掲げて14言語で展開しています。特に、重大な品質問題はお客さまに不安を与え、信頼の低下につながることから、「LIXIL製品安全行動指針」に基づき、法規制への適合性の確認を含む品質マネジメント活動を推進しています。

体制

LIXILではCEO直属のCTO(Chief Technology Officer)が管轄する安全・品質統括部が中心となり、全社的な品質マネジメントシステムの展開と品質課題の解決に取り組んでいます。また、LIXIL Internationalは製品別のCOO(Chief Operations Officer)が品質を直接管掌し、日本国外の品質を統括しています。

定期的にマネジメントレビューを行う「全社品質管理委員会」は、2021年3月期から四半期に一度と実施回数を増やし、品質管理の強化を進めています。

品質管理体制

品質管理体制

ライフサイクル全体での品質向上

LIXILでは、お客さまの安全を確保するため、製品の開発段階から、設計、調達、製造、流通、販売後のサポートまで、すべての製品についてライフサイクル全体で品質向上に取り組んでいます。

1)設計・開発

開発段階で、グローバルでも用いられている製品の使用場面も想定したリスクアセスメント手法のFTA(Fault Tree Analysis)やFMEA(Failure Mode and Effect Analysis)、DRBFM(Design Review Based on Failure Mode)を取り入れてお客さまの価値の発見力向上を目指しています。さらに、お客さまの快適性やメンテナンス性に加えて、環境配慮や誰にとっても使いやすいユニバーサルデザインを追求した製品設計・開発を進めています。また、グローバルでの開発協働を進める中、国内外の法規制を正しく認識し、遵守する仕組みの展開を行っています。

2)材料・部品の調達

取引先に対して品質に関する基準を設定しています。さらに、必要に応じて協働取り組みテーマを設定し、品質課題の解決にあたっています。

3)製品化・製造・販売

耐久性、耐候性など、過酷な条件でのテストを重ね、品質基準をクリアしたものだけを製品化しています。安全や品質に関する基準への適合表示が必要な製品については、カタログや販売ツールに該当するマークを表示しています。また、お客さまに適切な製品を選択いただけるよう、体験型のショールーム展示やウェブサイトでの動画公開などを通じて製品説明のわかりやすさ向上に努めています。

4)故障・不具合への備え

お客さまからの事故や不具合などに関する声を反映する体制を整えています。原因は徹底的に検証し、製品設計だけではなく、製造や流通に及ぶ全プロセスの改善につなげています。改善対象は、改善策を定着させるための組織マネジメントや、マネジメントの推進を確実にするガバナンスの仕組みまでを含んでおり、発生予防に取り組んでいます。

設計・開発~販売後のサポートにおける品質管理の流れ

Stage Gate System

LIXILでは、製品の開発において、研究開発から事業化・製品化に至るプロセスを「ステージ」に区分し、次のステージに移行する前に「ゲート」を設け、評価審議と経営判断を仰ぐこととしています。各ステージでの開発は、設計・品質・生産の完成度を高めるため、開発·生産·営業が部門をまたいで協働で行います。また、ゲートの評価基準は継続的に見直し、より品質の高い製品の開発につなげています。

Stage Gate Systemの概念

Stage Gate Systemの概念

最高品質のものづくりを追求するための風土づくり

LIXILでは、教育や啓発活動などを通じて、品質向上のための風土づくりに取り組んでいます。また、国内全従業員対象の調査で品質に対する意識を測定し、さらなる向上を目指して活動しています。

品質管理·製品安全に関する教育

LIXILは、品質教育体系を整備し、品質強化や製品安全に関する教育を実施しています。2022年3月期は、リーダー層の品質意識のさらなる向上を目指して、管理職約300人を対象に品質マネジメントや製品事故防止に関する研修を実施しました。また、その一環として、過去の品質不具合や製品事故の事例を、実物や背景要因とともに展示し、根本原因に対する理解を促進する活動を行っています。

その他、新入社員向けの製品安全教育に始まり、専門職に対しては電気用品安全法や建築基準法などの遵法に関わる教育を行っています。

全社にわたり不具合や事故の原因となるリスクを洗い出し、従業員の意識の強化や横断的な改善活動につなげることで、品質不具合や事故の未然防止および再発防止に努めています。

情報発信やフォーラムを通じた社内啓発

年間を通じた啓発活動の一環として、社内SNSを利用し、品質方針やCEOメッセージ、活動事例などを掲載しています。2021年3月期には、従業員の品質意識を継続的に高めることを目的に、情報メディア「LIXIL Quality Journal」を創刊し、工場各部署の取り組みや、失敗から改善につなげた事例などを掲載しています。

また、毎年11月開催の品質フォーラムでは、LIXILの国内外全グループ会社から選ばれた優秀な改善活動を表彰しています。情報発信などの啓発活動を継続的に行ってきた結果、近年では、お客さまのニーズをより重視した顧客志向の改善活動が増えてきました。2022年3月期は、全世界対象に同フォーラムをオンラインで実施し、約3,600人が視聴しました。

全従業員対象の意識調査とアクションプラン

品質意識の向上と取り組みの推進を目指して、国内全従業員を対象に品質意識調査を行っています。調査結果を踏まえ、部署ごとに品質向上に向けた設備投資を含むアクションプランを策定しています。各部署での対策が進んだ結果、スコアは2年連続で向上しました。

また、意識調査をきっかけに管理職を含む従業員間で品質に関するコミュニケーションの機会が増えるなど、より風通しの良い環境で全社一丸となり製品の品質や安全性の向上に取り組んでいます。

重大製品事故発生時の対応

LIXIL国内においては、製品事故が発生した際、情報入手から24時間以内に品質部門に情報を集約し、関連部門に緊急連絡を発信する体制を整備しています。リスクの影響度が甚大な製品事故については特に迅速に対応できるよう、窓口部門から経営陣に直接報告を行います。さらに、担当窓口が関連部門との連携で現場対応を行い、事故調査などを実施します。行政機関に対しては、10日以内に「消費生活用製品安全法に基づく製品事故情報報告·公表制度」に従い報告を行っています。また、事故原因の設計への反映や、未然防止に向けた安全技術の開発により、再発防止に取り組んでいます。法規制違反が疑われる事象に対しては、技術などの専門部門が抵触の有無の確認と所轄官庁への届け出を行います。製品事故と同様、原因の究明と対策の実施により、再発防止に取り組んでいます。

法規制違反数・重大製品事故発生件数

法規制違反数・重大製品事故発生件数

事故発生直後から発生後までの事故対応の流れ

事故発生直後から発生後までの事故対応の流れ

長く安全に使用いただくための長期保証

住宅の長寿命化が浸透·拡大する時代の変化に合わせ、製品を長く安全にお使いいただけるよう、最長10年の「LIXIL長期保証サービス」を提供しています。

製品の安全な取扱方法の発信

安全に製品をご利用いただくために、ウェブサイトにおいてすべての主要製品の取扱説明書を公開しています。また、お手入れやお掃除方法を説明する動画を作成し、適切な使用を呼びかけています。

社外での啓発活動

安全教育授業プログラム~家の中の安全を考えよう~

小学生を対象とした安全教育授業プログラムをNPO法人企業教育研究会と共同で開発し、教育関係者に無償提供しています。プログラムは、お風呂場での事故や段差でのつまずきなど「家の中に潜む危険キケン」について学び、事故を未然に防止する方法について子どもたちが自ら考え行動することを促すもので、LIXIL従業員による出前授業も実施しています。

また、「家の中の安全を考える」をテーマに出前授業も行っており、全181回・約5,500人が参加しました。2022年3月期は、4校で9回の実施となり、326人が参加しました。

本プログラムは公益財団法人消費者教育支援センターの「平成26年度消費者教育教材資料表彰」において、優秀賞を受賞しています。

出前授業の様子

出前授業の様子

消費者啓発

全国地域婦人団体連絡協議会や消費者関連機関が開催する製品安全セミナーなどにおいて「家の中の安全」をテーマに講演を行い、お風呂での事故や段差でのつまずき、落下事故といった家の中の事故防止策について考えるきっかけを提供しています。これまでの実施回数は76回、参加人数はのべ約7,370人です。

2022年3月期は、人数制限など新型コロナウイルスの感染症対策を行いながら計10回実施し、約510人が受講しました。また、リモートでの製品安全セミナーや、NPOと連携した小学校出前授業なども整備しています。

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